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LNJ Logo 報告 : 知って止めよう!土地規制法 講演会/人権無視、憲法違反の危険な法律
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地元船橋市で、悪評判の法律「土地規制法」の解説講演会があった。
動画URLもあるので参考にしてください。(笠原眞弓)

知って止めよう!土地規制法 講演会(2022/5/7)

主催:オスプレイいらない!習志野・八千代・船橋ネットワーク  2022年5月7日に千葉県船橋市で、上記のテーマで馬奈木厳太郎弁護士(写真)の講演会があった。 この「土地規制法」は、成立するときから大問題で、こんな人権無視、憲法違反の法が 成立していいのかと騒がれた割には、短時間の審議で成立してしまった。何しろ大勢の人 たちが理解しないうちに成立させようという、政府の魂胆がありありだった。なので、こ の機会によくよく聞いてみることにした。 ・曖昧規定でプライバシーを裸にされる  結論から言うと、プライバシーを本人が知らない間に国に通報できる法案である。「土 地」という言葉があるから、地主でもないし、関係ないと思っていても、そうはならない と馬奈木氏はいう。政府の「国民を管理したい」気持ちが溢れるような条文が並んでいる。 つまり主語が「内閣総理大臣」で、「…できる。」ともっともらしい法律的な文章だが その前に必ずというほど、「など」「その他」という、いくらでも拡大解釈できる言葉 が入り、国の胸先三寸で法の網を拡大していけるようになっている。そこには、基本的人 権も何もなく国が堂々と憲法違反ができると書いてあるのだ。 行政は、個人情報を調べないことが前提なのに、この法は、国にとって重要施設(特に軍 事施設)の1キロ範囲に関する人々のプライバシーを本人に断りもなく、首長は国に提示 することができるのだ。これは「密告(基本的人権侵害)」のすぐ隣とも言える。馬奈木 氏は、日本でも、入管ではすでに外国人に対して報告者は匿名のまま「密告」できる制度 はあるというので、びっくりしたのだが。 ・この法律が浮上したきっかけは外国人の土地取得というが 「軍用施設周辺に外国人が土地を買っていて周辺の人が不安がっている」からできたとい う。さらに突っ込むと、長崎県対馬、北海道の千歳自衛隊基地の近くで、長崎は韓国人観 光客の多い地域で、北海道は香港資本でIRがらみ。しかも、地元県議会からではなく、和 歌山と熊本の県議会から出ているということなので、腹の底が見えて来る。 ・沖縄が一番影響を受ける この法律の適用範囲が、軍用施設周辺1キロ以内だが、孤島の場合全島が対象になるとい う。それは、施設の機能が阻害されないように施設の中を守るために回りを規制しようと いうこと。負担軽減どころか、中を守るために県民を犯罪者扱いである。 ・「成立した法を施行させない」戦術に切り替える 現在この法律は、国会を通過している。今後私たちができることは、施行時期を後ろ倒し していくことと馬奈木氏は提案する。戦術としては、「私達の基本的人権を守る」ことを 盾にして、闘っていくことだという。  だがこの土地規制法が廃止されても、同じような法案が次々出てくるだろう。仮想敵国 という発想から脱却できるかが、私たちは試されているのだろう。「台湾有事」は台湾の 人も言っているのかを直接確認することを勧めると、質疑の中で馬奈木氏は述べていた。 ・九条は日本の「武装解除」にショック 東欧の戦争が始まったこの時期「日本は9条で守れるのか?」と言ったとたんに、この議 論は負けであるという。なぜならこの憲法は「日本が攻められる」は想定していない。つ まりこの憲法の範疇ではないという。日本に戦争させないことが九条の目的であるという 。ドイツがいかに苦労して近隣諸国の信頼を得て来たかに触れ、日本はアジアとそうする べきだが、地続きで攻め込まれることはないため、アメリカの方だけ見ていればよかった ということだ。 何だか突然違う地平が見えてきた感じがした。戦後すぐに朝鮮戦争が始まって、アメリカ は日本を武装解除したことを後悔したのだろう。再軍備への道を開かせたこともなんか分 かる気がしたし、保守陣営の改憲推進もリアル感が出てきた。 ・現体制の主権者である我々の責任 馬奈木氏は、最後に「主権者である我々がするべきこと」を力説する。日本がどうするか をアジアの人は見ているという。戦後50年経ち、社会情勢的に戦中の被害を訴えられるよ うになった被害者たちが、裁判を起こしている。 現憲法の下での体制がいいなら、治安維持法の犠牲者や沖縄に犠牲者、海外の犠牲者など 前体制の後始末をするべきだと力説。それなのに自分たちのことばかりで、核シェアリン グ、敵基地攻撃能力などと被害者ぶっていると。 現憲法の主権者である平和を愛する我々が、九条を国に守らせるべき。国境を超えた市民 間の信頼関係が構築されていることが、戦争をしないことにつながる。つまり「お花畑」 であること。ここが、一番大事なことと馬奈木氏はいう。 ●陸自オスプレイ木更津暫定配備と私たちの闘い (吉沢弘志) 馬奈木氏の講演の後、上記表題で、「ウソで固めた空飛ぶスクラップ」であるオスプレイ についての報告があった。はじめ佐賀県に配備するとし、木更津は「暫定」としていたが 、どうも初めから木更津に決めていたようだとか、辺野古とのつながりも暴かれた。これ らの話はここでは割愛させていただくが、動画では見られる。 YouTube:https://www.youtube.com/watch?v=TMlhVFr18_Y&t=6818s

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