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タクシー運転手に残業代を払え!〜国際自動車事件、最高裁で勝訴

動画(7分半)解説記事(指宿昭一)

 3月30日は寒い日だった。満開の桜に包まれた最高裁判所前には、厚着をした多くの労働者が固唾をのんで判決を待っていた。午後4時、「国際自動車残業代請求事件」の最高裁判決が下された。なかまユニオンの石川氏が広げた垂れ幕には「最高裁で勝訴」の文字が踊っていた。「オオー、ヤッター」の声、そして拍手が広がった。

 担当の指宿昭一弁護士(写真)は「8年間長かったがよかった。ホッとした」と笑みをこぼした。会社は残業代は支払っていると主張してきた。確かに、形式上は残業代が支払われていたが、会社は「賃金規則」に基づき、歩合給の計算の中で、残業代と同じ金額を差し引いていた。つまり、実質的には残業代が支払われたとはいえない状況だったのである。今回の最高裁判決は、組合側の主張を全面的に受け入れ、ごまかしの形式的やり方ではなく「労基法37条に基づき割り増し賃金を払え」という判断だった。タクシー労働者の残業代支払いに道を開く画期的なものだった。「これはトラック運転手など他の業種にも波及する」と指宿弁護士はいう。


*司法記者クラブでの会見

 最高裁判決で裁判は高裁に差し戻しになり、残業代支払いが実現することが確定した。金額は数次の裁判を含めると億単位になるという。原告の全国際自動車労組の伊藤委員長は、集会で発言を求められると「泣きそうで話せない。泣いちゃうから喋りたくない」とだけ語り、うれしさを噛みしめていた。(M)


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