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止めろ!オスプレイ・ヘリパット〜沖縄県・高江で「刑特法」使った弾圧続く

    レポート Y・O(沖縄在住)


*高江のヘリパット

 昨年12月21日、沖縄県・米軍北部訓練場に正当な理由なく立ち入ったとして、刑 事特別法第2条違反容疑で6人が名護署によって現行犯逮捕されました。

 米軍北部訓練場は沖縄県北部の国頭村、東村に位置し、2016年、その広大な訓練 場の約半分を返還する条件としてオスプレイの離発着帯(ヘリパッド)が作られ ました。このヘリパッドは高江の人家にも近く、また沖縄の貴重な水がめでもあ る高江の森の生態系を破壊するとして住民らが大規模な反対運動を繰り広げてい ました。しかし県内から500人、県外から500人、計1000人もの機動隊員が動員さ れ、座り込む市民らを排除し工事が着手されました。


*2016年の抗議行動

 その工事中にも市民らは訓練場内の工事現場まで行き、抗議や阻止行動を展開、 届け出とは違う違法違反の工事、杜撰な作業や伐採が繰り返されている事実も明 らかにしました。

 抗議行動をする現場には機動隊員も配置されていましたが、訓練場内で、あるい は訓練場から出てきたところで市民らが逮捕されるということはありませんでし た。

 今回、訓練場内に入った市民らはヘリパッド工事終了後も続いている関連工事の 状況やヘリパッドの環境への影響などについて確認するために訓練場内に立ち入 りました。

■刑特法の問題

 通常(米軍)基地、訓練場というと頑丈なフェンスに囲まれていますが、北部訓 練場は森の中にあり、入口ゲート付近にはフェンスがあるものの、ほとんどフェ ンスがありません。周囲の森と一体化しており、どこからが訓練場なのか境界が はっきりしていません。普通に高江の森を散策していて、いつの間にか訓練場内 に入ってしまうということもあり得ます。

 今回適用された刑特法自体、憲法違反の疑いが識者から指摘されており、また2 条を適用するのであれば米軍がその境界を明確にする義務がありますが、先に書 きましたようにそうした措置がなされていません。

■勾留理由開示を先送り

 事件送致を受けた検事は勾留請求をしましたが那覇簡裁はそれを認めず、検事が 準抗告。那覇地裁が10日間の勾留を認めてしまいました。これに対し弁護団が勾 留理由開示請求をしたところ、勾留期限の1月1日を過ぎた、しかも請求から10日 後の1月6日以降に開催するとの連絡がありました(本来は請求から5日以内 に開催しないといけない)。これは今後検察からの延長請求があり、それを認め ることを前提としたものであり、憲法違反、法律違反の恐ろしい判断だと、弁護 団は厳しく批判しました。(のちに沖縄弁護士会も抗議する会長声明を発表、1 月8日に弁護士会HP に掲載)。その後突然 12月30 日に処分保留のまま全員が釈 放されました。

■今年になって、5人が令状逮捕


*沖縄タイムス(2020年2月20日)

 2月19日早朝、昨年11月に北部訓練場に入ったとして5人を刑特法違反容疑で令 状による通常逮捕をしました。同時に前回同様、家宅捜査も行われ、パソコン、 携帯、通帳、キャッシュカードなどの押収も行われました。過去の同法違反での 逮捕は、12月の件も含め、現行犯か米軍からの身柄引き渡しによるもので、通常 逮捕は異例です。今回も検事により勾留請求が行われましたが、簡裁、地裁とも に却下し、2月22日夜に全員釈放されました。

 これまでは市民が訓練場内に入っても民間警備員によって出て行くように促さ れ、市民らはそのまま出て行って終わってましたが、過去のケースまで持ち出し て逮捕するのはこれまでなかったことです。刑特法に詳しい弁護士も、身柄を拘 束する必要があったと思えない、処罰が必要な事案ではない、とコメントしてい ます。 今後県警が更に強硬な態度に出てくるのか、予断を許しません。

 今回逮捕された5人は、2月25日〜29日に安和桟橋で取り組まれる集中行動の関係者 でもあり、山城博治・沖縄平和運動センター議長は「(集中行動の)関係者を狙 い撃ちしたのだろう」「今後新基地建設の計画変更で抗議行動が勢いづくことを 恐れた国が、容赦なく市民を抑え込んだ。決して許さない」と批判しました。ち なみに去年10月の集中行動では安和桟橋からの埋め立て用土砂の積み込みを1週 間完全に阻止し、大きな成果を出しています。

★カンパをお願いします
口座番号:01750-6-151881
口座名:高江・刑特法による不当逮捕を許さない会


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