「あるくラジオ」第9回放送/北村小夜さん、気迫にあふれる語りの連続 | |||||||
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「あるくラジオ」第9回放送 : そそのかしたものの正体ー北村小夜さん(94歳)に聞く*北村小夜さん(右)とパーソナリティのしまひでひろさん・ささきゆみさん(北村さんの自宅で) 2月22日、「あるくラジオ」の第9回放送があった。ゲストは、元教員の北村小夜さん。パーソナリティのしまひでひろさん、ささきゆみさんを相手に、歌や絵画などの文化がいかに人びとを戦争に駆り立てたかをご自身の体験を通して語った。リスナーから感想が寄せられたので、以下紹介する。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 戦争はこう作られる〜気迫にあふれる語りの連続〈あるくラジオ〉は初めてのこころみで、スタジオを出て、北村さんの住まいからの放送。部屋はどの壁も本で埋まっている。94歳とは信じられないしっかりした話し方、そして自立した女性としての北村さん。北村さんは、治安維持法が公布された年の生まれで、わたしの亡母と同じ年。母が自分の時代を語るのを聞いているような気持ちになった。 昨年出版された『画家たちの戦争責任――藤田嗣治の「アッツ島玉砕」をとおして考える』を軸に話された。軍国少女として「私が取り込まれてしまっていた」こと、そして戦争の経験を伝えなくてはという気迫にあふれる語りの連続だった。 1943年9月、「アッツ島玉砕」を実際に見たとき、「このかたきは討たなければならない」「あだを討たねばならない」と心の底から思った。北村さんは、山田耕筰作曲の「アッツ島血戦勇士顕彰国民歌」を涙して歌い「撃ちてし止まん」と唱えていた少女だった。あの時代に絵がどのような役割を果たしたのかを伝えなければと思っている。 アメリカから返還され、展示されたとき、この絵を見て反戦画だという人もいた。この絵を評価した加藤周一と藤田嗣治の二人を「じっさいに戦争をしていないそういう階級の人」と北村さんは言った。 放送後半に流された戦時中の「汽車ぽっぽ」の歌詞には驚いた。私が知っているのは、戦後、同じ作詞家が書き直した歌だったのだ。こうした歌が、いまも文部省唱歌として音楽科の共通教材(小学校で各学年4曲)となって教えられている。 「隣りの人も信用しない、連帯や団結がしにくく、抵抗が弱くなっている」いま、「本当のことを言う人がいないと」と指摘された北村さん。さらに実際に従軍看護婦として戦場ではたらいたこと、戦後は教師になって日教組で活動されたことなど時間がもっとあったらとおもう充実した番組だった。(なかやまの魔女) Created by staff01. Last modified on 2020-02-28 12:13:16 Copyright: Default |