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朝鮮高校無償化連続学習会〜「対北朝鮮制裁」の犠牲になる朝鮮学校

 8月8日、東京・赤羽会館において、東京朝鮮中高級学校「高校無償化」裁判弁護団が主催する連続学習会の第二回目が行われ、約100人が参加した。
 学習会では、在日朝鮮人に関する歴史研究者である鄭栄恒・明治学院大学教授が「日本の朝鮮民主主義人民共和国に対する『制裁』と在日朝鮮人の民族教育権侵害の関係を歴史的に問い直す」をテーマに、日本政府が対朝鮮外交に関連した在日朝鮮人に対する施策を行っていることを指摘した。

 鄭栄恒教授は、植民地体制下の民族教育から全国各地に朝鮮学校ができる現在までの歴史を踏まえながら「高校無償化制度から朝鮮高校生だけが排除されている問題、地方自治体が今まで支給していた補助金を軒並み支給停止としている問題、これらは日本の在日朝鮮人に対する施策に限った問題ではなく、朝鮮民主主義人民共和国に対する施策と在日朝鮮人の教育を関連づけている側面がある。そのため、在日朝鮮人と日本政府との関係だけの問題と見ていては、今日の無償化制度排除の問題も全体像が見えてこない。日本政府は対朝鮮外交のカードとして、日本で暮らしている朝鮮人の権利を人質に取った措置を10年近くやってきており、彼らにとってそれは常套手段となっている。
 高校無償化制度を巡っては、報道機関にも問題があった。朝鮮学校にも高校無償化適用を求めるあるマスコミの論調ですら、朝鮮民主主義人民共和国と朝鮮学校との距離や、教育内容そのものを問題の焦点としており、高校無償化法が生徒たちの権利を認めているという視点が欠落している。本来は、無償化法で認められた権利を潰している日本政府に全面的な問題があるのではないか」と述べた。

 続いて、弁護団と鄭栄恒教授との間で質疑応答が行われた。
弁護団の「無償化裁判をどう見ているのか」との質問に対して、鄭栄恒教授は「無償化法の理屈から言えば、負けるはずのない裁判。権利意識についても、無償化裁判を通じて深まっていくのではないか。在日朝鮮人の民族教育に対する偏見や差別は、長い時間をかけて作られてきているので、そういった日本社会を反省していくことを市民社会に訴えていくことが決定的に大事だと思う」と答えた。

 次回は10月10日に「歪められた文部科学行政‐加計学園問題と朝鮮高校無償化除外」と題し、西山公隆・朝日新聞記者を講師に招いて、都内・赤羽会館小ホールで行われる。〔金子通〕


Created by staff01. Last modified on 2019-08-09 16:47:10 Copyright: Default

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