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「理不尽でひどい非正規差別は許せない」〜オートバックスの接客労働者が提訴

動画(6分)

 「私はまちがったことはしていない。だから名前も顔も出してたたかうことにした。大企業オートバックスにしたら私はアリと同じでつぶすのは簡単だろう。でも理不尽でひどい非正規差別は許せない。同じ人間で使い捨てされていいわけはない」。3月19日、オートバックス加平インター店に13年以上勤務してきた田島才史さん(52歳/写真)は、非正規差別是正裁判に立ち上がった思いを記者会見で語った。有期労働者であることでの不合理な差別を禁じた「労働契約法20条」に違反するとして、オートバックスの加盟企業(ファナス)を相手に、この日東京地裁に提訴した。1年更新の不安定な身分のうえ、時給1300円という低賃金、そして諸手当で差別され、正社員なら6か月から24か月の休職保障も非正規にはいっさいない。田島さんは会社のハラスメントが原因で「不安障害」を発症し休職していたが、2018年11月に解雇された。今回の提訴で総額約500万円の損害賠償を請求している。

 田島さんが働いていた「オートバックス加平インター店」には約30人が接客営業などで働いていて、半数は非正規だった。田島さんはオーディオ機器等の販売に従事していたが、成績は優秀で月間および年間の個人売上げで1位や2位をとっていた。「達成手当」というものがあり、店ごとに一定の売上げがあると一人あたり月1万〜2万円出る。ところがそれが出るのは正社員のみだった。田島さんは売上げにもっとも貢献していたが、一円も報われることはなかった。「売上げの数字は正規も非正規も関係ないはず。私はやってないものをくれと言っていない。やったんだからくださいと言っているだけ。こんな理不尽なことにだれかが声を上げなければいけないと思った」と。そして首都圏青年ユニオンに入り、たたかいを進めてきた。


*弁護団の笹山尚人弁護士

 弁護団によれば、今回の「労働契約法」裁判のポイントは「有期労働者に休職規定がない」問題。「ほかの20条裁判の成果の上に、この差別をぜひ是正させたい」と弁護士は意気込みを語った。
 「曲がったことが嫌いだ」という田島さん。この日の会見では、「不安障害」の体調悪化により途中で退席するかもしれないと予告して始まった。でも田島さんは最後まで背筋を伸ばしアピール文を読み、凛として記者団の質問に答えていた。(M)


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