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LNJ Logo 第2次選択的夫婦別姓訴訟を傍聴〜原告、心の違和感を強く主張
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*レイバーネットMLから

北穂さゆりです。 第2次選択的夫婦別姓訴訟 東京地裁立川支部 初回期日、傍聴しました。 夫婦同氏を希望すれば法律婚できるが、 別氏を希望する者は婚姻できないという 事実婚夫婦に対する不利益な状況は 憲法14条1項の「信条」による差別であるなどとして 違憲判決を求め、選択的夫婦別姓を実現しようとする 裁判が8月23日東京地裁立川支部ではじまりました。 かつて、2015年12月には最高裁で 夫婦同氏を定める民法750条は合憲と判断された 第1次夫婦別姓訴訟から2年がたち、 今度こそ、違憲判決を受けて 法改正を目指すチャレンジです。 初回期日の今日は、 事実婚をして17年生活している 原告夫婦の陳述がありました。 妻であり母であり看護師でもある原告女性は、 姓を変えることの社会的な不都合よりも、むしろ 両親が姓名のバランスを考えてつけてくれた名前を 婚姻によって苗字部分だけ変えることの不自然さ、 心の違和感を強く主張していたと思われます。 苗字と名前がそろっての自分自身、 姓名こそ世界に一人しかいない 自分自身のアイデンティティなのだという感覚は じつはわたくしにも、誰にもあるものです。 けれども、子どもを含んだ「家族」という 圧倒的「善」の概念の前で、 婚姻後の苗字に対する この種の内心の違和感を吐露することは とても勇気のいることです。 原告夫婦は小学校時代に友だちになり、 大きくなってから再会、恋愛して結婚したのだそうです。 このことは原告夫からもていねいに説明され、 想像するに、ふたりは恋愛時期には 小学校時代のように 〇〇さん〇〇君と、 苗字で呼び合っていたのかもしれません。 おそらく、彼らがお互いを好きだという気持ちは 互いの名前も含めた 人格全体を対象にした感情で だからこそ、結婚しても子どもが生まれても 別姓を貫いてきたのだろう 互いを尊重して生活してきたのだろうと、 ふたりの陳述を聞いて、切なくなりました。 子どもの頃の友情を、恋愛感情に育て、 夫婦として互いに思いやり 愛情にあふれる家庭を築いたふたりの陳述は 傍聴者の心を打ち、 夫婦別姓に反対する一派の 「別姓にすれば家族の絆がなくなる」という陳腐な主張を みごとに打ち砕くものです。 こうして、第2次選択的夫婦別姓訴訟は 自分とは何者であるのか 名前は自分自身を表す、 かけがえのないのものではないかという大きな命題を、 初回期日に訴えて開始しました。 次回期日は 11月8日立川地裁405法廷です。 今日のように傍聴者多数の場合、 法廷が変更になる可能性がありますので 傍聴希望者は掲示等ご注意くださいませ。

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