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LNJ Logo オンディライトセキュリティ(株)に対し未払い賃金約1491万円を請求し提訴!
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 プレカリアートユニオンの清水直子です。
 イオングループの警備会社、イオンディライトセキュリティ株式会社に対し、プレカリ
アートユニオンの組合員4人が、休憩・仮眠時間が実態は労働時間であることなどにより
生じた未払い残業代約1491万円(付加金別)を請求して提訴、本日記者会見を行いま
した。代理人は、藤倉眞弁護士(群馬県前橋市。藤倉眞法律事務所)、鈴木智之弁護士(
群馬県前橋市。鈴木智之法律事務所)。

 提訴に際し、代理人の鈴木智之弁護士は、以下のとおりコメントしました。
「本件訴訟の主な争点は、会社側が形式上休憩時間・仮眠時間だったと主張している時間
が労働時間かどうかという点になると予想されます。
原告らは、主に午前8時〜翌日の午前8時までというような24時間勤務を月に10日〜
12日ほど行なっていました。原告らは、4階建ての広い建物を二人体制で警備していま
した。
 会社は、24時間勤務中に、1回の仮眠時間(4時間半〜5時間半)と3回の30分間
休憩、1回の1時間休憩を形式的に設けてはいました(形式的仮眠・休憩時間は1日のう
ち7時間〜8時間)。そして、会社は、この形式的仮眠・休憩時間について、賃金を支払
っていませんでした。
 しかし、建物の警備は、本来的に24時間監視し続けるものです。仮眠・休憩時間だか
ら警備しないというわけにはいきません。
 しかも、原告らが警備しているのは4階建ての広大な建物で多数のお客様や業者が来場
するショッピングセンターですから、実際には、この形式的仮眠・休憩時間中に、例えば
、冷蔵庫・冷凍庫などの設備異常、建物内への不審者等(夜間の虫などの進入でも警報が
鳴る)の進入、窃盗、火災、お客様の転倒によるケガ、急病人などの発生による緊急事態
などなど様々な事態が生じます。これらへ対処するために、二人体制のうち一人は現場に
急行し、もう一人は防災センター(警備室)内にとどまり、安全カメラをチェックしたり
関係者間の連絡拠点となったりしなければなりません。
そのため、いくら会社が形式的に仮眠時間だ、休憩時間だと言っても、現実には、配置さ
れている二人とも緊急事態に即座に対応しなければなりません。
 労基法上、休憩時間と言えるためには、労働からの解放が保障されていなければなりま
せん。しかし、原告らについては、以上に述べたような事情もあって、形式的仮眠・休憩
時間について、労働からの解放が保障されていたとは言えないのです。
 現在、政府は、高度プロフェッショナル制度という長時間働かせても残業代を支払わな
くて良い制度を創設しようとしています。しかし、まず力を入れるべきことは、実際には
労働時間でありながら、賃金を支払わないというような企業があれば、それを指導等して
、賃金不払いを是正していくことではないでしょうか。
 本件訴訟が、賃金不払いの是正につながっていけば良いと考えています。」


記者会見の様子が共同通信の記事で配信されました。
https://jp.reuters.com/article/idJP2018062101001489
国内社会ニュース(共同通信)
2018年6月21日 / 16:41 / 4時間前更新
イオン警備員4人、賃金請求訴訟

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