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アイヌのことを知ってほしい〜『カピウとアパッポ』上映と佐藤監督トークショー

 7月28日、東京・新宿の柏木教会礼拝堂で、ドキュメンタリー映画『カピウとアパッポ〜アイヌの姉妹の物語』上映会が行われ、佐藤隆之監督のトークショーが行われた。

 パンフレットより抜粋し内容の一部を抜粋すると
「東京・高尾で暮らす絵美は3人の子どもを育てながら、ときにはアイヌ関連のイベントに呼ばれ、歌や踊りを披露する。初のインディーズCD発表から5年が経ち、最近では音楽活動の先が見えなくなっていた。 一方、阿寒湖アイヌコタンで暮らす富貴子。春となれば山に山菜を採り、草木染・刺繍などのアイヌ文化を学ぶコタンの日常。観光船で観光客とのやりとり。四季それぞれに美しい阿寒湖の風景。コタンで伝統を受け継ぐことに誇りをもつ富貴子だが、姉の東京での活躍ぶりが眩しくもあった。  周囲が願っていた、幼いころ以来の姉妹ふたりの共演。その機が熟しつつある頃、東日本大震災が起きる。東京でも放射線量は高かった。子どもの避難を巡って揺れる絵美の家族。絵美は夏休みに入った子どもを連れて阿寒湖に避難里帰りすることになる。  再会を喜ぶ姉妹だが、そこでは二人のデュオライブの企画が立ちあがっていた。 観光地での暮らしに忙殺され、リハーサルも打ち合わせもままならない日々が過ぎていく。富貴子は追い詰められ、周囲に対して刺々しい態度をとってしまう。 ある夜、ふたりは酒に酔い激しい口論となる。翌日、ふたりは思い出の場所で、素直な気持ちを吐露し改めて心を通わせる。新たな気持ちでリハーサルを始めるが、本番は5日後に迫っていた」

 静かのBGM音楽は、第13イカ天キング「サイバーニュウニュウ」ギタリストのメカ・エルビス。

 この映画を5回以上観た50代男性は「何度見ても姉妹ライブの曲に感動します。ストーリーというよりもコンサートを観に来ている感覚で観ています」。 初めて観た30代男性は「姉妹の生演奏ライブを是非聴きたいと思いました」。 映画の中に何度も出てくる歌「カピウ ウポポ」はホオジロカモメの母親たちの会話の様子を歌詞にしたもので、子どもを育てる母心を歌った子守唄。姉妹は幼いころから歌っていた歌である。

 二人の掛け合いのこの歌を和人言葉にすると以下になる。
「子どもは何人いるの?」一「三人いるよ(劇中)」
「どうやって食べさせるの?」一「盗んでたべさせるよ」
「どうやって着せるの?」一「盗んで着せるよ」

 上映後のトークショーの中で、佐藤隆之監督(写真上)は次のように話した。 「アイヌとは『人』とか『人間』という意味。10年前のアイヌのコミュニティーは東京で3千人、全国で3万人、姉妹とは別々に出会ったのですが、震災がきっかけで二人とは結びつきました。妹は阿寒湖の町コタンを背負い伝統の中に囚われている。姉は自由に飛び回っていりながらも妹を気遣っていた。その姉妹がデュオライブをやるのです。アイヌのこれらの歌は、もともと子守唄であり労働歌だった。日常では母親でもある姉妹の普段の生活を映し出しながら、アイヌの文化を主張しない自然体で表現したかった」。

 映画『kapiw(カピウ)とapappo(アパッポ)〜アイヌの姉妹の物語』をぜひ観てほしい。予告編 https://youtu.be/nM9W0uDF1K0
(報告・ジョニーH)


Created by staff01. Last modified on 2018-07-28 21:51:46 Copyright: Default

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