「ムン大統領、労働問題は残念な状態」/韓国仁川労働者との交流 | |||||||
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「ムン大統領、労働問題は残念な状態」〜韓国仁川労働者との交流 尾澤邦子です。以下、7月5〜8日、韓国から来日した仁川労働者との交流で感じたことのレポートです。(写真=来日メンバーら) 「最近の韓国は今までと空気が違う。保守政権10年の後に訪れた平和が満ちているようだ」韓国仁川から来日したキムチャンゴンさん(前民主労総仁川地域本部長)、イチャニョンさん(仁川労働文化祭組織委員会)、アンキュベクさん(金属労組韓国GM支部)は話した。 7月5日、文京区民センターで行われた交流会でのこと。でも労働問題に関しては難しいようだ。「ムンジェイン大統領は歴代大統領の中で最も人気が高く支持率も高い。いろんな分野で支持されているが労働問題に関しては残念な状態だ。双竜自動車の被解雇労働者が数日前自ら命を絶った。ムンジェイン大統領は当選前、その解雇問題について解決を約束していたが何もしなかった。最低賃金の問題でも民主労総の要求は聞き入れられなかった。6月30日、非正規職差別撤廃の集会があったが、10万人の労働者が集まった。労働者の中に失望と怒りが沸き起こってきている」と話していた。 質疑応答のなかで、韓国GMのリストラについてチャンゴンさんは「2001年当時の大宇自動車(現韓国GM)やその後の双竜自動車でのリストラと、2018年のリストラとは状況がちがう。かつては資本が一方的、暴力的にリストラを断行するということがあった。今回は慰労金として3年分の賃金を支払うという提案で希望退職を募った。2001年には1700人が解雇になったが、今回3000人が希望退職に応じた。自動車産業がとても厳しい状況にあるのは確かだが、民主労総がきちんと対応していかないと労働運動は根本から揺らぐことになる。これは自動車産業のみならず、いろんな業種で起こってくることだと思う」と話した。そんな中でも非正規職労組は解雇撤回を求め籠城して闘っている。アンキュベクさんは「私たちも連帯して闘っています」と話していた。 また、地域社会と労組との関係についてチャンゴンさんは「地域社会と連帯できている労働組合は健全な組合だ。困難を抱えている人たちと連帯していくことが重要」と話した。 チャンゴンさんとキュベクさんにインタビューを行った。日本ではウソとごまかしと政治を私物化しているアベ政権がいまだに40%の支持率がある。メディアと教育に責任があるのではないかと思うが、韓国のキャンドル革命は、どうやって成功したのかと聞いてみた。 キュベクさんは「イミョンバク、パククネも50%の支持率があった。それは一夜で崩れたわけではない。2002年、米軍の戦車に少女がひき殺された事件があり、ろうそくデモが行われた。2008年にはBSE輸入牛肉反対で子供を連れた女性たちがデモに立ち上がった。そんな経験の積み重ねがある」と話した。チャンゴンさんは「パククネ政権に対する闘いは、弾圧されながらも継続して闘われた。特に憲法を自分の勢力維持のために変えようとしたことで怒りが沸き起こった。またセウォル号の事件は最も大きかった。2018年のろうそくデモはそれまでとは違っていた。たとえ軍隊が導入されても闘うという力強さがあった。だから導入できなかったのだろう」と話した。 メディアに関しては、公営放送では正しく報道されないことを知らせるこちらのメディアを持つことが重要だと話していた。またフェイスブックやSNSも活用すべきだと。 チャンゴンさんから聞かれた。「3.11福島原発事故の後日本に来たことがあったが、それ以前の演説会のような集会と違い、力があり、躍動的で若い人も多かった。それが発展できなかったのはなぜか」と。韓国ではろうそく集会を1回やると1億ウォン(約1000万円)かかったが、集会参加者からの募金で十分まかなえたとのこと。「70万人が集まっても同時に同じ内容を共有できる空間を作り出した。全体が一つになる企画を考え、力とエネルギーをひとつにするようにした」とのこと。とても重要なことだと思った。 Created by staff01. Last modified on 2018-07-12 19:06:22 Copyright: Default |