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労働基準監督官さん、あなたは誰のために仕事をしているのですか?


*労基署に説明を求める「しあわせ分会」

 全国一般三多摩労働組合しあわせ分会は、株式会社キツタカで働く、畳職人さんの「労働組合」です。

 ブラック企業に悩まされる労働者は非正規や派遣だけではありません。東京の多摩地域という広範囲に組合員がいる三多摩労働組合では、今「個人事業主」という新たな「労働者」が、法律の網をくぐって、なんの規制もなく悲惨な働き方を強いられる事例が増えてきました。

 しあわせ分会は、正社員・請負・孫請け労働者から構成される畳職人の「しあわせ労働組合」から発展し、2017年7月に、三多摩労働組合の分会になりました。「しあわせ」の名前の由来はわかりません。

 しあわせ労働組合は2017年11月に東京都労働委員会に申立をしました。その際に審査を受け、労働組合として認められ、晴れて都労委にのぞんでいます。ところが、2018年5月、大変なことが発覚しました。都労委と同時に申請していた労働基準監督署が、何も調べないで、相手企業の弁護士に、しあわせ分会は労働者性がないから勧告を出さない、そう都労委にも言っていいと、軽々しく電話でしゃべったのです。

 それを聞いて調子に乗った会社は、すぐに分会員の仕事を「干して」収入をなくすという報復をしました。そういうことにならないように、労基署に申請していたのにもかかわらず、です。都労委は混乱し、分会は説明を求めに労基署へ行くことになりました。

 面会すると、当該監督官は、どこかの役人と全く同じ、しゃべった記憶もアポをとった記憶もなくなってメモもさえもないと言いはります。さらに監督官は「なんなんでしょうねぇ?」、理由は知らないけれど録音録画するなとも言います。しかし、メモもとらない人とは録音録画なしには話がすすまないので、その要求はのめません。

 さて、今回の映像はそのときの話し合いの全記録です。監督官が一部を変なふうに使うなというので、カット無しの1時間。

 若い人が、会社に縛られず、自分らしく自由に働きたいと思うのはとても健全なこと。でも、その気持ちを悪用し、騙して、社会保障もない最低賃金も適用されない「個人事業主」という奴隷働きに職人やクリエイターをおとしめる企業が増えているのが実情です。

 先日の組合バーベキュー大会では、しあわせ分会の子どもたちが駆け回り若いお父さんの足にしがみついたり、背中によじ登ったりして、思いっきり休日を楽しみました。彼らや彼らの子どもたちが本当の意味でしあわせになれるように労働基準監督官は、誰のために仕事をしているのか、どんな青雲の志で監督官になったのか、一度、胸に手を当てて考えてほしいものです。

●動画「労働基準監督官さん あなたは誰のために仕事をしているのですか?」
動画(57分)

●関連動画
三多摩労働組合しあわせ分会制作「キツタカ本社 労働基準監督署申告」
https://youtu.be/_gQMDMXVFBE

報告 : 北穂さゆり(全国一般三多摩労働組合サポーター)


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