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築地でシンポジウム「私たちの食はどうなるの? 卸売市場の役割と私たちの生活」

 4月14日(土)、東京・築地市場講堂で開催されたシンポジウム「私たちの食はどうなるの? 卸売市場の役割と私たちの生活」に、のべ200名を超える人が多方面から集まった。築地市場の豊洲移転問題だけでなく、今国会に上程されそうな市場法改悪案や、同法案の理論的支柱となっている新自由主義が何をもたらすのか等、生々しい現場の情報や意見交換が飛び交った。  

 前半はレイバーネットTVでもお馴染みの中澤誠さん(東京卸売市場労働組合執行委員長)が「みんなで学ぼう『卸売市場法って何だ』」の題目の講演が行われた。会場からは「中澤さんが退院して元気に帰ってきて良かった」「とてもわかりやすかった」 「トレードセンターである市場(しじょう)をマーケットの意味の「いちば」と連呼して卸売市場撤廃すべきだと発言している、勉強不足の小泉進次郎議員も中澤さんから習ったほうがいい」などとの声が上がった。

 後半は、中澤誠さんに加え、菅原邦昭さん(仙台中央卸売市場・水産物共同組合 事務局長)、加藤善正さん(岩手県生協蓮 顧問)、岡林奈緒子さん(新婦人の会東京都本部・食と環境部 部長)、山口タイさん(築地女将さん会 会長)らが、パネラーとなって、ディスカッションが行われた。

 各パネラーからは、「秋田駅前の繁華商店街の小売店が大企業チェーンの支店になり、そのすべての店が赤字経営で、数年後はシャッター街になる」「ユネスコが協同組合を無形文化財に認定した」「東京都の市場問題プロジェクトが豊洲市場を卸売がいない物流センターにすると言っている」「小泉進次郎は見た目がかっこいいが、目を瞑って言っている内容を聴くと、その酷さが判る」「築地市場は営業しながら改築すればよい」などの発言があった。  

 女将さん会の山口タイさんが「仲卸にアンケートをとったら92.7%が築地市場廃止・豊洲移転に反対しているが、オヤジたちは当てにならず、いざとなったらあきらめて、小池百合子都知事の所に一緒に行ってくれるかが女将さんたちの悩みであり、心配です」と発言すると、フロアから、「私も女将さん会の会員ですが、男の方たちはすぐにあきらめて、ダメな方に忖度してしまう。私たち女性が彼らの尻をひっぱたいて激励している状況です。皆さんも応援してください」と言って、会場を盛り上げた。  

 千葉県の勝浦から駆けつけた千葉県沿岸小型漁船漁業組合の会長と金目鯛船団部長とメカジキ船団部長の3人は、「沿岸漁業者を支える人達」という題名のチラシ資料(写真)を配布し、「私たちは産卵期禁猟期間を設けて、魚を守りながら、漁をしています。国会のような少数意見を無視する酷い多数決のやり方ではなく、時間をかけて反対意見の人たちを説得した結果です。ところが新自由主義的大企業が、そんなことおかまいなしに大型船で来て、漁っていきます。許せません」「私たちは切り身ではなく、現地で採った魚をそのままの形で消費者に届けたい。子どもたちに魚の形を見せたい。そのためには、いろいろな人達が関わってます。築地市場で働く卸売業者の方はもちろん、魚を買ってくださる消費者の皆さんも含めて、私たちは共存共栄チームと呼んでいます」と発言し、会場から拍手がわいた。 (報告・ジョニーH)


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