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いい話だと思うけど〜「国旗」に縛りつけられた二人の選手

   安田幸弘

 いい話だと思う。そう思うと同時に、「日の丸」と「太極旗」がもっと控えめだったらもっといい場面だったのになとも思う反面、この写真の面白さは大きな二枚の「国旗」なのかもしれないとも思う。

 国家という愚劣な概念を象徴する二枚の旗、それに縛りつけられている二人の選手。写真には写っていないけど、金メダルというガジェットもくせものだ。

 この写真は、見る人にそれぞれの旗を通じて二人にそれぞれの国家を投影させ、「日の丸」が形作ってきた二国間の関係を想起させる。二人の選手がこうして国旗に束縛されていること、見る人が国旗を通じて彼女たちを縛りつけていることが、彼女たちの篤い友情とかいう話が感動的に伝えられる前提でもある。捨てることができない旗と、その旗が命じる競争。二人は旗の命令で競争していたのではなかったはずなのに、それはいつのまにか旗が命じる競争になってしまっていた。

 ぼくは民族も、国家も、国旗も拒否しない。それはそれでいい。でも、それらの中にこっそりと毒を忍ばせる連中がいるから困るんだ。(*安田幸弘氏のFBから。写真はオーマイニュース)


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