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LNJ Logo 中国広東:労働人権の不屈の男、孟含さん三たび拘束される
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〔レイバーネット国際部・I〕

9月3日に釈放されたという嬉しい情報をお知らせした中国・広州の労働人権活動家の孟含 さんが、9月22日にふたたび拘束されたという悲しいお知らせです。以下は、中国の自律 的労働運動を支援している香港職工会聯盟のfacebook(http://urx2.nu/G6eD)の翻訳で す。 ※なお名前の「含」は本当は日へんに「含」ですが、文字化けの可能性があるので、「含 」としました。 ============ 【二度の下獄でも信念を曲げず、今日、みたび逮捕される】 彼は、何度も中国で労働者の権利のためにストライキを組織した。 彼は、労働者の権利を守るために二度も下獄した。 彼は、労働者の権利を守る活動に参加したことで、それぞれ9ヶ月と21カ月も監獄に囚わ れた。 彼は、2017年9月3日に出獄し、今日獄中ノートを発表したがその日のうちに、またもや広 州警察に逮捕された。 彼の名は、孟含。中国の労働人権活動家だ。 報道によると、今日(9月22日)午後2時30分、広州南沙金州派出所の警察職員8人が孟含 の自宅を家宅捜索し、彼を連行したという。連行理由は今のところ不明。しかし今回の事 件は前日に自分のウェイボ(微博=中国のSNS)で「獄中札記」を発表したことと関係が あると考えられている。(文章はすでに削除されており、今朝がた広州の人権活動家、祥 子のfacebookに転載された) 孟含は「札記」のなかで、彼が利得社での争議における労働者の組織化の経歴を記し、労 働者の権利擁護の立場を堅持することを述べていた。私たちは、中国政府が言論内容だけ で孟含をふたたび逮捕したことについて強い怒りを表明するとともに、すぐに孟含を釈放 することを求める。 本組合は、彼の獄中書簡を転載する。その一字一句から、自らの行いに何ら恥じ入ること なく、たとえ下獄していても、いぜんとして労働者の権利を守る行動を尊重しない中国政 府に対する批判を続けていることが分かるだろう。 獄中書簡の全文(中国語)はこちら:https://goo.gl/QziF3N 以下はその抄録: 私の態度は依然として断固としています。私は私が推進してきた団体交渉が正しかったと 確信します。もしこのような行為が犯罪とみなされるのなら、わたしはふたたびこのよう なリスクを冒しても労働者の抱える問題を解決しようとするでしょう! 2015年4月、利得社の労働者のストライキが発生し、わたしは無秩序な行動にNGOが介入し 、労働法規と知識を宣伝し、労働者が秩序的な組織をつくることを手助けすることに意味 があると考えています。いま当時を振り返り、すべてがどのように発生したのかを、真剣 に振り返り、そこで犯した過ちも回避する必要はないでしょう。これらの回想による痛み を気にすることもないでしょう。 変革の時代であるいま、NGOという名称は、私たちが活動に従事している時には一定の意 味合いを帯びていました。わたしたちNGOは犯罪活動となんら関係もなく、むしろ政府部 門の不作為と密接に関係していると言えます。まさにそうであるがゆえに、私たちは社会 から一定の注目を受け、メディア、研究者、そして労働者からの注目を受けています。実 際、NGOに対する政府の影響はどの国においても不可避ですが、問題はそれらの影響がど のような方法なのか、ということです。わたしのNGO組織は労働者からの要請に応えて、 利得社の労使紛争に介入しましたが、その活動は積極的、向上的、進歩的なものでした。 長年、地方政府はGDPを最優先にして、他の一切を犠牲にし、一切は政治の業績のために 、一切は安定第一で経済成長するためのものです。彼らは労使の矛盾が激化していること が分からないのでしょうか。さらにはこの様な考えに基づいた経済成長が続くと、労働者 や農民工が最大の被害者になることに、考えが及ばないのでしょうか。これら大衆はその ことをよく知っています。私自身も国有企業をレイオフされた労働者です。「高層ビルに は長い影、ネオンの下には血と涙」。これこそが労働者農民を映し出す姿なのです。 従来の無組織の極端な行動に比べると、組織的な権利擁護の方法は疑いなく一種の理性的 で進歩的なものです。利得社労働者の権利擁護活動の成功は、まさにそれを反映したもの でした。この集団は争議の過程において、不安定になるかもしれず、また各種の暴風に遭 うかもしれませんが、しかし必ずこの過程を経る必要があるのです。深く眠らされた労働 者を呼び覚ます必要があるのです。かれらが自らの立場に立ち、みずからの権利を主張し 擁護し、難関を突破し、闘争を堅持し、労働者組織を信頼し、集団的力量に依拠すること で、勝利することができるでしょう。わたしは彼らにその勇気があることを信じています 。そしてそれ以上に彼らが勝利をかちとることを熱望しているのです。

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