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北朝鮮報道、日本政府や大新聞に欠けている視点〜コラム「乗松聡子の眼」

 長谷川 澄
 バンクーバーのピースフィロソフィーセンターの乗松聡子さんが、『琉球新報』に連載している「乗松聡子の眼」というコラムの9月19日に「偏向する北朝鮮報道、米日こそ自制を」と題する文が出ている。これを読んで、私はこれこそ、今の日本政府、日本の大新聞の朝鮮関係報道に最も欠けている視点だと感じた。つまり、朝鮮、韓国に住む、何千万の、政治に関係のない一般市民を思いやる視点、その人たちの生活を脅かしたくないという視点だ。ロシアやアメリカの政治家にさえある、その視点が、安倍首相やその周りから、一度でも表明されたことがあるだろうか。新聞も制裁を間違いなく遂行するために抜け道だらけの中国を監視すべきなどと、日本にどんな権限があって、どこで監視するのかと聞きたいようなことを書いている。

 日本だって、大部分の人が何はともあれ、外交交渉によって、現状を解決してもらいたい、武力衝突など真っ平と思っているはずなのに、日本が率先して、米朝を話し合いのテーブルにつかせるべきなどという意見はタブーのように新聞は書かない。それと正反対の米国の武力行使を煽るような意見さえ出ている。

 そもそも、日本が朝鮮半島を植民地支配することがなかったら、半島は南北に分かれてはいなかったはずだ。その植民地支配が原因で、日本に住むことになった人たちの子孫が周りにも居るだろうに、その人たちがどんなに平和的な解決を望んでいるか想像できないのだろうか。こんなに酷薄な政治家が権力を持っていたり、新聞にそれを批判する論調が殆どないことの恐ろしさに、日本の人はもっと危機感を持ってもらいたいと思う。

 『琉球新報』が乗松さんの意見を掲載したことに敬意を表したい。そして、レイバーネットに何とか記事を転載したいという私の願いを聞き入れて、自分で許可をとり、ブログに転載して、アクセスを可能にしてくれた、乗松さんに心から感謝します。

*写真=乗松聡子さん(ピース・フィロソフィー・センターHPより)

●「偏向する北朝鮮報道ー米日こそ自制を」(琉球新報から転載)
http://peacephilosophy.blogspot.ca/2017/09/it-is-us-and-japan-that-need-to.html


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