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バングラデシュ : 衣料労組のリーダー11人を逮捕 1600人以上を解雇


 *2016年10月のデモ(インダストリオール労組のホームページより)

バングラデシュの首都ダッカのアシュリア工業地区で12月に数万人の労働者が賃上 げ等を要求してストライキに入り、多くの工場が約1週間にわたって操業中止となっ た。この闘いに対する報復弾圧の中で、政府は戦時を想定した制定された「特別権限 法」によって多数の組合リーダーを逮捕。拘留している。

以下はインダストリオールの1月5日付の声明である。(喜多幡佳秀)

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●インダストリオールはバングラデシュにおける衣料産業労働者、労働組合リーダー、 労働者人権活動家に対する迫害の即時中止を要求する

衣料産業における恐るべき反動として、この2週間の間に11人の組合リーダーと労 働者人権活動家が1974年の特別権限法の下で逮捕された。同法は戦時に適用され る非常事態法である。逮捕された11人の中にはインダストリオール加盟の3つの組 合、BGIWF、SBGWF、BIGUFの7人の組合員が含まれる。

同時に、1600人以上の労働者が解雇され、警察は労働者や組合リーダー約600 人を送検した。

この弾圧は12月12日にダッカのアシュリア地区で行われたストライキの後に起 こった。同日、労働者たちは最低賃金を現行の月68ドルから190ドルに引き上げ ることを要求してストライキに入った。

工場所有者たちは賃上げを強硬に拒否した。この国での賃金は世界で最も低い水準で あり、住宅費や日用品、医療費が高騰しているにも関わらずである。

ストライキへの報復として衣料製造輸出協会(BGMEA)は59の工場で生産を中 止し、工場所有者たちは1600人以上の労働者を解雇した。

ストライキが行われたウィインディ・アパレル社とファウンテン・ガーメント社は2 39人の労働者を刑事告訴した。ヘミーム・グループも1000人の労働者に対して 損害賠償請求を準備していると報じられている。

現地からの情報によると、今、多くの衣料労働者が怖くて工場に戻れないと言ってい る。警察の迫害を逃れるために故郷へ帰った労働者もいる。現地のインダストリオー ル加盟組合の事務所の大部分が閉鎖されるか荒らされている。

同国のインダストリオール組合評議会はすべての被拘留者の即時釈放と、警察による すべての送検の取り消しを要求している。また、ILOにBGMEAとの交渉の仲介 を要請している。

インダストリオールは他の組合や運動団体と共同で、バングラデシュの工場から製品 を仕入れている衣料ブランドに対して、バングラデシュ政府に拘留されているすべて の組合リーダーの釈放と、訴追の撤回と組合リーダーや労働者人権活動家に対する迫 害の中止を求めるよう要請する書簡を送った。

バングラデシュは独立的な労働組合や労働者活動家への暴行、拷問、死の脅迫をはじ めとする忌まわしい歴史がある。2012年には活動家のアミヌル・イスラムが殺害 された。ヒューマンライツ・ウォッチや他の第三者機関がこの事件への同国の治安当 局者の関与を強く疑っている。

インダストリオールのウォルター・サンチェス書記長は次のように述べている。

「バングラデシュの衣料産業における労働組合や労働者に対する弾圧を続けることは 許されない。インダストリオールは政府が拘留されているすべての組合活動家とリー ダーを釈放し、多数の衣料労働者に対する訴追を取り消すよう要求する。政府の弾圧 は彼ら・彼女らを沈黙させることはできないし、われわれを沈黙させることもできな い。衣料労働者には基本的な権利である団結権があり、生活できる賃金を得る権利が ある。政府が衣料産業の労働者を人間として扱わないのなら、この国の重要産業であ る衣料産業を失うことになるだろう」。

http://www.industriall-union.org/crackdown-on-garment-workers-in-bangladesh-must-stop


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