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★『アジア記者クラブ通信』283号〜特集:既存メディアとオルタナティブ・メディア
本文は通信でお読みください。「紙版」と全頁カラーの「PDF版」があります。


■3月定例会リポート(2016年3月25日)
 OurPlanet-TV が伝えたフクシマの5年間
 非営利メディアだからできること
 白石草(OurPlanet-TV代表)
 
 東日本大震災、東京電力福島第一原発事故から5年が経過し、大手メディアの震災・
原発事故報道の“風化”も指摘される中、インターネットでは独立系オルタナティブメ
ディア、OurPlanet-TV(アワープラネットティービー)が現在も被災者の声を伝え、3
・11にまつわる問題点を追及している。とりわけ力を注ぐのは原発事故に伴う被ばく問
題。事故発生直後から生じていた、放射線被ばくへの考え方をめぐる人々の“分断”は
容易に解消せず、むしろメディア間における批判にまで拡大している。代表理事として
OurPlanet-TVを支えてきた白石草さんに、メディア状況も含めた被ばくをめぐる問題、
特定非営利活動法人である同TVの報道などを語っていただいた。(編集部)


■【調査報道・租税回避】ICIJはワシントンという野獣に身を委ねる        
   「パナマ文書」と「体制転換」
 ティモシー・アレクサンダー・グスマン(独立リサーチャー)

 各国の政治リーダーやその親族らがタックスヘイブン(租税回避地)を利用していた
実情を露わにした「パナマ文書」が注目の的になっている。日本のメディアやニュース
コメンテイターの中には、パナマの法律事務所の作成したこの文書の暴露を「前例のな
い」、「画期的な」スクープと無批判に称賛する向きが目立つ。そして、報道の流れは
、主要国の元首級人物が絡んだ政治腐敗問題の追及へとまっしぐらに進んだ。本稿は「
パナマ文書」をスクープした国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)とは一体どのよ
うな組織なのかという極めて重要ながら、見落とされている視点を提示する。一皮めく
れば、ICIJも御多分に漏れず、CIA、ロックフェラーやフォードの財団、さらにジョー
ジ・ソロスの設けた著名財団などに資金援助されている体制転換組織と密接に繋がって
いる。日本のメディアが米英メディアの報道をコピーして、この文書にこじつけて反プ
ーチンを執拗にプロパガンダした理由はここにある。(編集部)


■【中南米】ISISはイスラエル秘密諜報機関                   
   「米・シオンの創造物」を論証する
 マキア・フリーマン(The Freedom Articles の編集者)

 イスラム国(ISIS)がアルカイダに代わってイスラム・テロリスト集団の盟主に躍り
出て以来、ISISが実は中東支配の道具として利用する目的で米国に支援されてきたこと
はオルタナティブメディアで繰り返し指摘されてきた。だが、米欧の主流メディアはそ
れを「陰謀論」として一蹴し、日本のメディアもそれにひたすら追随してきた感がある
。本稿は「ISISは米国とイスラエルによる創造物」とのごくまっとうな主張を漏えい文
書や公電を基に綿密に論証、整理したものである。とりわけ、これまで言及されること
の少なかったイスラエルとの関係を重視して記述しており、ISISが「イスラエル及び同
国絡みの施設を一切攻撃しない」理由が目からうろこが落ちるように理解できる。同時
に、国際政治の裏舞台から「陰謀」の2文字を抹消しようとする主流メディアの欺瞞を
暴く結果となっている。(編集部)


■【中南米】報道が歪めるベネズエラの危機
 西側メディアの事実誤認メカニズム
 ピーター・ボルトン(ジャーナリスト・COHA研究員)

 西側主要メディアは3月から一斉に、ベネズエラ政府がとった1日6時間勤務制、週休3
日制への移行、エネルギー使用制限措置を社会主義政策の破綻の結果として大々的に報
じてきた。筆者は、貧しい開発途上国政府が暴力的な国内の野党や、米国政府の干渉に
対して生き残りに四苦八苦している中南米の現状、教育や健康、安全保障及び廃棄物収
集といった必要な公共サービスが中断されることがないように分野別に制限を課してい
ることをメディアが無視していると指摘する。この措置は先進国のように贅沢品が揃っ
ていない国の知恵だという。本稿は、読者や視聴者が国際問題を理解する手段が西側メ
ディアのイデオロギーと、社会生活でもたらされる固有のイデオロギー上の先入観よっ
ていかに歪められているのか、情報判読能力を鍛えるテキストでもある。(編集部)


■【中南米】ブラジル大統領弾劾はクーデター
 既存メディアが伝えない5つの真実
 テレスールTV編集部

 これでは誰もニュースを読まなくなってしまう。欧米主要メディアや現地有力紙のヘ
ッドラインだけを追って転電しているせいか、横並びの手続き論に終始した発表原稿が
邦字紙面に列記されているからだ。国家会計を不正操作して粉飾したとされるブラジル
のルセフ大統領に対する弾劾法廷設置の是非を巡る同国の権力闘争は、大統領の職務停
止に向けて大きく踏み出したものの、これでは漠然と「不正があったのか」としか読者
は思わないだろう。こうした情報操作に等しい状況に対して、テレスールTV編集部は、
読者が見落としてはならない大統領を失脚させる陰謀についての5つの真実を発表した
。弾劾を審議している政治家の半数が汚職の容疑者であること、ブラジル国民の4分の3
がルセフを弾劾しようとしている人物を追放したいと思っていること、政権を担う労働
者党が貧困対策に財政出動を続けていることを快く思わない寡頭支配層が選挙結果を逆
転させようとしていることを本稿は明らかにしている。(編集部)


■【朝鮮半島】ワシントン目線が真実を遠ざける
 なぜ北朝鮮報道が歪むのか
 ケイレブ・マウピン(地政学アナリスト)

 36年ぶりに開催された朝鮮労働党大会の総括記事が日本のメディアにも溢れている。
本稿は、今回の党大会直前に米国メディアが北朝鮮をどのように報道してきたのか、米
国の国防政策と一体となった戦争を煽るかのような、その危険な論調を具体的に検証し
た論考である。筆者は、「米国のメディアは、朝鮮がなぜ分断されているかについて国
民を教育しない」「露骨に歪んで伝え、南北分断について偽りの報道を行っている」と
指摘する。一党独裁や開かれた社会でないという批判に対しては、「北朝鮮は閉じ込め
られ、戦争状態にあり、生き残りのために戦っている」ので制約を受けざるを得ないの
だという。筆者の指摘する米国メディアに内包されているアジア蔑視、北朝鮮がアフリ
カなど第三世界の解放闘争を支援してきたことへの憎悪は傾聴に値する。(編集部)


■【全5頁の写真特集】ジャーナリストほど危険な仕事はない
 テレスール編集部

 世界が第23回「世界報道自由デー」を記念するに際して、国連は改めてジャーナリス
トが世界で最も危険な仕事の一つに直面しているとの声明を発表した。この火曜日(5月
3日)には、様々な組織が表現と報道の自由が12年間で最も低いレベルにあることを表明
した。このニュースは、政府がますます広がるインターネット上での意見表明を規制し
ていることの現れであり、強大な権力を行使する政治家や巨大企業による批判の封じ込
めに加えて、多くの国で買収や弾圧、他の暴力行為の露見が阻止されている。(編集部
)


◆【北朝鮮】伊藤孝司の平壌日記

◆【脱原発】山崎久隆(たんぽぽ舎)の原発切り抜き帖

◆【書評】白井聡『戦後政治を終わらせる 永続敗戦の、その先へ』(NHK出版新書 82
0円+税)


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