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安倍の「働き方改革」は上っ面だけ!〜東海林智さん「雇用アクション」で講演


 *「こういうチラシうれしい。ストライキは最大の武器」と熱弁をふるう東海林記者

 9月27日、官邸では第1回「働き方改革実現会議」が開催された。安倍首相は「同一労働同一賃金の実現、正規と非正規の格差の解消、長時間労働の是正」などを打ち出している。一方、同じ日の夜、これに対抗するべく「安倍“働き方改革”にだまされるな!」と題する集会が、東京・文京区民センターで開かれていた。主催は「雇用共同アクション」(安倍政権の雇用破壊に反対する共同アクション)で予定の150人を大幅に超える220人が集まり、終始、熱気に包まれていた。冒頭の挨拶で棗(なつめ)一郎弁護士(写真下)は「政府が言っていることは我々がこれまで言ってきたこと。かれらはそれをパクっただけ。真の改革ができるのはわれわれだ」と訴えた。

 集会のメインは、毎日新聞労働記者の東海林智さんの講演で、タイトルは「安倍働き方改革のウソとマコト」だった。厚労省官僚に食い込んできた記者ならではの生々しい話で、安倍のウソの皮を一枚一枚剥いでいった。

 東海林さんはこう語った。「安倍政権は最初は、派遣法改悪・限定正社員制・解雇の金銭解決など、雇用の流動化を狙った“新自由主義的規制緩和”を打ち出していた。しかし今回それをガラッと変えて、同一労働同一賃金、最低賃金の引き上げ、長時間労働の是正を言い出した。いま、少子高齢化で労働生産人口が減少し、女性・高齢者の労働参加を促さないと産業が回らなくなった。施策を変えた背景はここにある。女性・高齢者に働いてもらうには、長時間労働・低賃金の是正が必要になったのだ。でもこうした問題は、自民党政権の無策が原因。自分たちが放置したツケであり、8月31日になって夏休みの宿題をやっているようなものである」。

 そして各論では、「同一労働同一賃金については最低限のところをやるだけで、“役割の違いがあれば格差はやむなし”として、男女の賃金差などは黙殺される。最低賃金引き上げも2023年に1000円になる地域はわずかで、“いますぐ1000円”という我々の要求とはほど遠い。もちろん1000円では食べられない。また安倍は“65歳以上の65%の人が働きたいと言っている”と言っているが、実際は“働きたいのではなく年金だけでは食べていけない”ことが問題なのだ」と反論した。総じて安倍の労働政策は「目につくことはやるが本質には踏み込まない」という上っ面の「改革」なのである。

 集会ではさまざまな職場報告があったが、「安倍に期待する声も多い。たたかいにくい」との声もあった。東海林さんは「安倍がごまかしながらやろうとしているのは“世界でもっとも企業が活動しやすい国”。私たちはだまされずに、“もっとも労働者が働きやすい国”にしなくてはならない。そのためには労働組合がハラを固めて、人間らしく生きたいという声を上げること。最近、全印総連・出版労連・医労連・JMIU・東京メトロなどがストライキで声を上げ、共感を得て成果を上げてきた。ストライキはわれわれの最大の武器であることを思い起こそう」と檄を飛ばした。(M)


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