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あまりにもずさんな解除手続き〜南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟第4回口頭弁論

    湯本雅典

動画1(原告の訴え)動画2(斎藤弁護士の話)

 6月6日、「南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟 第4回口頭弁論」が東京地方裁判所で行われた(東京地裁民事第38部 谷口豊裁判長)。この裁判は、年20ミリシーベルトを基準とした避難緩衝地点の解除は違法だとして、福島県南相馬市の住民206世帯808人が、国を相手取り、解除の取り消しを求めて東京地裁に提訴したものである。


 この日福島県南相馬市現地からは、早朝からバスをしたてて28名の原告が上京した。

 第4回口頭弁論のポイントは、「解除の違法性、手続きのずさんさの証明」である。今回準備書面4で、国は住民の声も南相馬市の意向も無視をしたということを訴えた。準備書面の補完説明として法廷に立った原告の佐藤信一さんは、訴えた。

 「平成26年12月21日、この日の午後には、特定避難緩衝地点に関する区長説明会と住民説明会が予定されていました。しかしながら、その日の朝のNHKニュースで、特定避難緩衝地点の解除が決まったという報道がありました。私たちは、説明会の前に解除が決定事項となっていて、私たちの意見を聞こうとしない国の姿勢に、不信感を募らせるばかりでした」


 また裁判後の報告集会では、弁護団の斎藤悠貴弁護士から準備書面の解説があった(動画参照)。これは、国と南相馬市との住民説明会に向けたやりとりを情報開示請求して得た資料をもとにしたものだ。それをみると、いかに国が住民の意向抜きに一方的に解除を行おうとしたかがわかる。


 南相馬市では、帰還困難区域を除く避難指示区域の解除が7月12日と発表された。これについても市民説明会では多くの不安の声があがっているにもかかわらずの実行である。

 国による住民無視の帰還政策の強行を許さない闘いとして、この20ミリシーベルト基準撤回裁判の持つ意味はますます大きなものになっている。法廷を埋め尽くす傍聴者の参加が求められる。

〇次回第5回口頭弁論
 9月28日(水)14:00〜 東京地方裁判所
〇南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟支援の会
 http://minamisouma.blogspot.jp/


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