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原発の全てがわかる映画〜ドキュメンタリー映画『日本と原発』

                笠原眞弓 (東京平和映画祭実行委員)

東海第2原発運転差止訴訟のキックオフ集会に参加したとき、河合弘之弁護士は、「僕は日本中のすべての原発訴訟の弁護をする」とおっしゃっていました。彼は、辣腕の企業弁護士で、負けたことがないと言われていますが、こと、原発訴訟では負け続けているとか。もちろん市民側に立ってのことですが。

そんな時に起こった3.11事件。今度こそ勝つ訴訟をしたい、弁護士として生きてきたことへの感謝を、仕事を通して表したいと思ったと聞きました。その言葉を違えず、彼は「脱原発弁護団全国連絡会」を作り、精力的に活動しています。

その河合さんが負け続ける訴訟に、このまま弁護士の枠に収まっていては埒があかない、もっと違うやり方で国民の総意にしていかなければと考えたのです。そして思いついたのが「映画だ!」でした。

原発の全てが分かる映画を作ろうと決心して出来たのが、この映画です。原発事故の実態はもとより、原子炉とは、原発と経済、安全性、そして原発に変わるエネルギーなど、原発の問題の全てが情緒に流れることなく、かと言って理屈っぽくなく、微妙なバランスの中に語られています。数回現れるホワイトボードに、はじめは何が始まるかと思いましたが、なんと法廷で培わた河合弁護士弁舌つきで、原子炉やプルサーマルの仕組みが絵解きされるのです。さらに、全編に河合・海渡両弁護士のお人柄が通奏低音のように流れているのです。(下写真の場面は、お見逃しなく)。

浪江町の馬場有町長へのインタビューは、町民への愛情(これが行政マンの一番大切なことと、思っている)と、東電や国に対する怒りにあふれ、思わず私も涙したのでした。

気がつくと、川内原発のことを思いながら、九州経済が大事なのか、人の生命なのかと改めて悔しく、思わず九州中の知事と役人をこの場につれて来て一緒に観たいと拳を握っていました。

ぜひ、あちこちで上映会ができるといいと思います。河合さんは、初日の挨拶で、「費用が出せないなら、相談に乗る」とまで発言。この映画と原発訴訟にかける並々ならない思いを感じたのです。

チラシには河合さんの次の言葉が載っています。

「裁判は、たったひとりでも正義をかけて闘える民主主義社会の安全弁みたいなものだ。だから、僕はひとりでも闘う。でも、それだけじゃ、みんなに伝わらない。ひとりでも多くの人に真実を伝えるには、やはり、映画しかない」。

監督:河合弘之 構成・監修:海渡雄一 制作協力:木村結

制作:Kプロジェクト

http://www.nihontogenpatsu.com/

自主上映スケジュール(近日中にも全国各地開催予定。詳細はHPで)


Created by staff01. Last modified on 2015-02-09 00:10:25 Copyright: Default

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