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東京の杉原浩司(福島原発事故緊急会議/緑の党 脱原発・社会運動担当)
です。[転送・転載歓迎/重複失礼]

核情報 http://kakujoho.net/ の田窪雅文さんからいただいた情報をまと
めてみました。毎日新聞の記事に「10月の完成を掲げている」とある六ヶ
所再処理工場は、遂に21回目の延期となる方向であることが報じられてい
ます。

六ケ所再処理工場、完工時期を21回目の延期/16年春ごろに
(9月18日、ウェブ東奥)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140918-18095318-webtoo-l02

こうした中で安倍政権は、とうに破綻している核燃料サイクルと再処理工
場の延命にやっきになっています。経産省は、電力自由化により苦境に立
たされる恐れの高い日本原燃を、倒産の心配がない「認可法人」にしよう
と画策を始めています。市民による監視が必要です。

核燃サイクル「国関与を」 原子力小委、意見相次ぐ(9月17日、朝日)
http://www.asahi.com/articles/DA3S11353677.html

電力自由化で核燃事業苦境 競争、事業者に資金不安(9月13日、朝日)
http://www.asahi.com/articles/DA3S11348372.html

ぜひ毎日新聞の記事をご一読ください。そして、田窪さんたちが翻訳され
た書籍『徹底検証・使用済み核燃料 再処理か乾式貯蔵か』についても、
ぜひ参考にされてはいかがでしょうか。図書館へのリクエストもぜひ。

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<核情報 http://kakujoho.net/ の田窪雅文さんの情報から>

9月18日毎日新聞東京本社版夕刊2面に六ヶ所再処理工場と核拡散に関する
大きな記事が出ています。西部(福岡県と山口県)、中部(愛知、三重、
岐阜)も。大阪本社版では9月3日に同様の記事。

◆特集ワイド:早期完成目指す六ケ所再処理工場 「大義なき稼働」いいのか
〜「全量再処理」に固執/プルトニウム核兵器5000発分備蓄
(9月18日、毎日夕刊・東京本社版)
http://mainichi.jp/shimen/news/20140918dde012040005000c.html
※無料登録すると全文が読めます。

<あるいはこちらから(ほぼ同様の記事)>
◆特集ワイド:プルトニウム備蓄する、被爆国日本 
六ケ所再処理工場、稼働で年8トン増産 既に核兵器5000発分
(9月3日、毎日新聞大阪本社版)
http://fpmario.blog.jp/archives/cat_573919.html

◆紹介されている原水禁国際会議についてはこちらをご覧下さい。
http://kakujoho.net/npt/pu2014jpn.html

◆背景を理解するための文献としてこちらをご活用・紹介頂きますよう
お願いします。
<新刊>
『徹底検証・使用済み核燃料 再処理か乾式貯蔵か〜最終処分への道を
世界の経験から探る』
フランク・フォンヒッペル + 国際核分裂性物質パネル(編集)、
田窪雅文(翻訳) 合同出版
http://kakujoho.net/ndata/snf_repro.html

 日本は、2014年3月の核セキュリティー・サミットで出した日米共同声
明で「プルトニウムの最小化」を世界に呼びかけながら、六ヶ所再処理工
場を動かして消費の目処も立たないプルトニウムの更なる分離を始めよう
としている。核兵器5000発分以上に当たる45トンをも溜め込みながら、年
間1000発分(8トン)もの割合でプルトニウムを分離する計画だ。もとも
と、再処理で取り出したプルトニウムは、高速増殖炉で使うはずだった。
発電しつつ、使用した以上のプルトニウムを作り、無尽蔵のエネルギー源
となるというこの「夢の原子炉」は、もんじゅの状況を見れば分かる通り、
夢に終わっている。溜まってしまったプルトニウムを普通の原子炉で無理
矢理燃やすプルサーマルも上手く行っていない。しかも福島事故を受けて
全国の原子炉は動いていない。

 2012年3月のソウル核セキュリティー・サミットの直前に行なった韓国
外国語大学での講演でオバマ大統領は、「分離済みプルトニウムのような、
我々がテロリストの手に渡らぬようにしようと試みているまさにその物質
を大量に増やし続けることは絶対にしてはならない」と述べた。韓国は米
韓原子力協力協定の交渉で日本と同じ再処理の権利を認めるよう米国に迫
っている。核拡散を懸念してこれに抵抗する米国にとって、日本の再処理
続行計画は米韓交渉の障害になっている。つまり、六ヶ所再処理工場は、
核兵器問題なのだ。

 再処理問題はなんとなく単なる原発問題だと思っている人々に読んで欲
しいのが本書だ。原発の使用済み燃料プールが満杯となっており、燃料を
再処理工場に送り出さなければ原発の運転ができなくなるというのが再処
理正当化の最大の論拠となっている。だが取り出しから5年程度以上経っ
た燃料は金属容器に入れて空気で冷やす「乾式貯蔵」にする方法をほとん
どの原発利用国がとっている。乾式貯蔵の方がプール貯蔵より安全だと原
子力規制委員会の田中俊一委員長が指摘している。多忙な方々は、ひとま
ず、訳者後書き、日本語版への序文、第1章「概観」、第3部「日本への提
言」だけでも読んで頂きたい。各国の状況や最終処分についても関心をも
たれた場合には、さらに、その後全体に目を通して頂ければありがたい。

(訳者・ウェブサイト核情報主宰 田窪雅文)

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