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「いてもたってもいられない」〜集団的自衛権に反対するデモと焼身自殺

                           西中誠一郎

6月29日午後、新宿で安倍自民党政権の数々の悪政に反対するデモ行進が行われた。名づけて「アベ自民いやね!激おこぷんぷんマーチ!!」。午後3時過ぎ、梅雨の晴れ間の日差しの中、道化師たちや、ブラス&ドラム隊が先導してデモ隊が賑やかに出発し街中を練り歩いた。

「集団的自衛権、武器輸出の解禁、消費税増税、原発再稼働、秘密保護法、生活保護の切り下げ、残業代ゼロ、TPP、沖縄に基地のおしつけ、東京オリンピック、朝鮮学校無償化排除、日本軍慰安婦問題・・・まだまだたくさん、ありえなーい!!!だからいまこそ町に出よう。わいわいレボリューション」という盛りだくさんの悪政反対、世直しデモ。行き交う人々で溢れた休日の新宿の繁華街に、勇猛で伸びやかなブラスの音とドラムの鼓動が響き渡り、色とりどりのバーナーや、「積極的平和主義道化師軍隊司令部」と名乗るピエロたちの謎のパフォーマンスに立ち止まり、デモ隊にカメラを向け、配布チラシを受け取る通行人も多かった。「集団的自衛権、絶対反対!安倍政権、退陣、退陣!」。

パレードが始まって約1時間、新宿駅に差し掛かったところで、突然、激しい雷雨が襲いかかり、デモ隊も警備の警官も散り散りに雨宿りを余儀なくされた。しばらく経っても雨脚は弱まりそうにない。「これではデモは途中解散だな」と思ったところ、「ツイッターで、新宿駅で集団的自衛権の行使容認に反対して、焼身自殺を図った人がいるという情報が流れている」という信じ難い一報が飛び込んで来た。どうやらすぐ近くの南口付近らしい。デモ参加者数名と一緒に現場に向かった。

現場は南口から甲州街道を渡る歩道橋の鉄骨の上だった。レポーターを伴ったテレビクルーや国内外の新聞社のカメラマンが取材をしていた。現場にいた警備会社の人に状況を聞くと「午後1時過ぎ、鉄骨の上に中年男性がよじ上り、1時間ほど演説をして、焼身自殺を図った。消防が来て消火したが、自分はテレビモニターを見ていただけなので、詳しいことは分からない。ここは会社の私有地なので、取材や政治活動はできません」。

現場には雨に濡れた小さな花束が置かれ、その横でデモ参加者数人が「9条壊すな」「集団的自衛権行使容認反対」のバーナーを掲げて立ち始めた。

「焼身自殺」と聞いてベトナム戦争に抗議したベトナム人僧侶や、中国政府の弾圧に抵抗したチベット人僧侶、韓国の民主化運動や労働運動の烈士のことが思い浮かんだ。しかし数時間前にこの場所で起ったことが直ぐには実感できず、戸惑った。情報が少なく生死すら分からなかった。

目の前に白い花束を手向け、祈っている女性がいた。「2時半頃ツイッターで情報を知ったが、その後しばらくテレビではどこも報道していなかった。近所で商売をしていて場所は分かったので、花を買って置きにきました」。さらに話を聞くと「私も集団的自衛権には反対です。アメリカの戦争になぜ協力しなければならないの?アメリカがなぜ戦争をするのか、なぜそれに尻尾を振って擦り寄る必要があるのか、マスコミは全然報道しない。人が命を掛けて抗議したんですよ。いても立ってもいられませんでした」。

50代の女性は静かに怒りを込めて語り、しばらく佇んでいたが、やがて人混みの中に消えて行った。多くの若者が「ここで焼身自殺があったんだ。命は取り留めたらしいよ」と話しながら、足早に通り過ぎていった。

歩道橋の下では、「現場」の混雑を避けて、男性と女性が即席のバーナーを掲げて立っていた。「いても立ってもいられなくて、こうやって一人でも多くの人に訴えます」と埼玉県議会議員の男性は語った。女性は「明日の首相官邸前行動の前に、渋谷界隈で、参加を呼びかけようと思います」とのことだった。

「集団的自衛権」の危険性をどれだけ多くの人々が、身に迫った命の問題、民主主義社会存亡の危機として考えてきたのか?本日、明日の首相官邸や国会議員会館周辺での抗議行動が大きな試練だ。

【参考サイト】
https://twitter.com/abeiyane
http://www.hamq.jp/i.cfm?i=hiro2001


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