本文の先頭へ
LNJ Logo 「日韓市民運動交流会2012」報告〜原発問題など活発に討論
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1326500430942st...
Status: published
View


「日韓市民運動交流会2012」報告

                    佐藤和之

2012年1月13日夕方、川崎市の「てくのかわさき」において、「日韓市民運動交流会2012」を開催し ました。ゲストは「脱原発世界会議」のため来日した金賛寿さん(韓国歴史教師会・全教組)と李大洙 (韓日100年平和市民ネット)さん(写真下)。

日本に到着したお二人は、まず「平和教育登戸研究所資料館」を 見学し、「旧陸軍登戸研究所の保存を求める川崎市民の会」と交流。その後の「日韓市民運動交流会 2012」では、日韓の原発問題を中心に活発な討論がなされ、翌日からの「脱原発世界会議」の成功に むけ、脱原発国際連帯を強めていくことが確認されました。資料館の見学会は10名、交流会は21名の 参加でした。

なお、お二人の今後の行動予定は次の通り。=>
http://blogs.yahoo.co.jp/tocka_jikkoi/63457409.html

また、交流会主催者(日韓市民連帯の会有志)による基調提起は、以下の通りです。

「日韓市民運動交流会2012〜世界の<核発電>反対!子どもたちに緑色の未来を」

2011年の3・11フクシマ以降、今も日本は危機的な状況下にあります。そうした中、「脱原発世界会 議」のため、訪日してくださった方々に対しては、真の友人として心から歓迎したいと思います。そ のうち3人の方が、本日、韓国から川崎へ来てくださいました。

既に日中、韓国の方々には、「旧陸軍登戸研究所」をご案内させて頂きました。その資料館は、明治 大学と市民の手によって、設立・保存されたものです。調査段階では、川崎の高校生の研究活動が、 大きく貢献しています。

また、川崎は在日コリアンの街でもあります。戦前から、日本鋼管近辺や多摩川の河原に、「在日」 の方々が集住した歴史があるからです。そして1970年から、この川崎南部を拠点として闘われたのが 、日立就職差別裁判闘争です。この日立闘争は、当時の韓国の民主化闘争からも支援をうけ、画期的 な勝利をおさめました。

そして現在の日本では、所謂「つくる会」系の社会科教科書を、各自治体から採択させるといった、 許し難い策動があります。なぜなら、この教科書は、歴史を歪曲し平和憲法を否定し原発を是認する という、問題の多いものだからです。川崎ではこの間一貫して、この教科書の採択を阻止しており、 明日もこの会場で集会が開かれます。

ところで、日韓関係を考えるとき、昨年8月の韓国憲法裁判所の決定に、言及しない訳にはいきませ ん。そこでは、1965年の日韓基本条約に伴う「請求権協定」をめぐって、韓国政府が日本政府と再び 協議すべきことを訴えています。具体的には、日本軍「慰安婦」の問題と在韓被爆者の問題です。

日本軍「慰安婦」問題に関しては2009年、川崎の友好都市である富川市市議会が、解決を求める決議 をあげました。「韓国併合100年」である2010年には、日本の多くの自治体でも「意見書」が採択さ れました。そして昨2011年は、金学順ハルモニが決起して20年、水曜デモは1000回を数え、日本側で も運動を強めています。

在韓被爆者問題に関しては、明日からの「脱原発世界会議」でも、取り上げる予定です。そして、日 本のフクシマの事態をうけて、在韓被爆者とその2世が多く住む陜川から、「2012 非核・平和大会 」が提起されています。私たちはこの呼びかけを、重く受け止めねばなりません。

最後に触れておきたいのが、昨年、韓国で展開された韓進重工業闘争です。京浜工業地帯の一部であ る川崎でも昨今、企業によるリストラが強行され、特に非正規労働者が希望を見失っています。そう した中、キム・ジンスクさんの高空籠城と、「整理解雇のない世の中、非正規職のいない世の中のた めの希望のバス」による闘争勝利は、日本の労働者・市民にも、希望と勇気を与えてくれました。

以上、テーマは多岐にわたりますが、本日は大いに交流して、明日からの「脱原発世界会議」の成功 につなげていきたいと思います。


Created by staff01. Last modified on 2012-01-14 09:20:33 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について