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*以下は、9月1日のレイバーネットTV第17号放送「特集・保守化する日本の若者たち」全記録です。ご活用ください。(作成=ゆか)

キャスター:土屋 トカチさん 松元 ちえさん

土屋:久しぶりの放送、待ち遠しかったという視聴者の皆さん、お待たせいたしました。
休み中、連日連夜、大編成だ!革命だ!とか色んな人がいましたけど。

松元:さてどうなるか。

土屋:どんな風に変わっているか、最後までお楽しみください。
最後のほうには、爆発企画を用意しているので、お見逃しなく。

松元:今日は、フリーランスジャーナリストの安田浩一さんをゲストにお迎えしています。
「特集 保守化する日本の若者たち」は、20時20分頃からお伝えします。
スタジオには活動家一丁あがり講座3期生の皆さんをお迎えしていますが、視聴者からの皆さんのご意見も大歓迎ですので、ツイッターでお寄せください。

土屋:今日は新宿3丁目の第3スタジオ、バンブーからお送りしています。
たくさんの方が今日もお集まりです。
ありがとうございます。(拍手)

土屋:ワンポイント英会話講座をやっておりますけど。

松元:定着してきましたね。

土屋:長い休みって、皆さん知っているかもしれませんけど、どういう言葉でしたっけ?

松元:vacation.[veikei'ʃən]。

土屋:リピートアフタミーですよ。

松元:Repeat after me.[ripi:'t æ'ftɚ mi:']

土屋:これで休みボケもちょっと解消できたっていう感じでね、いこうと思いますけども。

松元:どうなるかわかりませんが。(笑)

土屋:今月のニュースダイジェストをお伝えいたします。
尾澤さん、よろしくお願いします。

【ニュースダイジェスト】

尾澤 邦子さん

こんばんは。
最初は原発関連のニュースです。

8月17日、衆議院第一議員会館多目的ホールで「子どもの声を政府に届けよう!」集会が開かれました。
200人の会場は超満員で、福島からかけつけた4人の子どもたちは10名の政府官僚に対して率直な気持ちをぶつけました。

子どもたちの要求は「町をきれいな安心できる所に戻してほしい」「転校してバラバラになっていくのが悲しいので、学校単位、町単位のサテライト集団疎開を検討してほしい」の2つ。
<映像:8月17日 衆院議員会館>
これに対して、若手政府官僚たちは「みなさんの手紙やお話しを持ち帰って、除染については早めに対処するように最大限の努力をします」と話しました。
子どもたちから「除染の話は4月から出ていたのに、8月になっても何もしていないでしょ。最大限の努力なんて今頃言うけれど、今まで何をしていたのですか」と追求され、「市町村や県や国や、いろいろと立場がありまして、お金が、予算が・・」とたじたじでした。
子どもたちは、話し合いの後の記者会見で「がっかりした」「次回は総理大臣と文部科学大臣に来てもらいたい」「原発事故で苦しむ福島の子どもたちの思いを学んでほしい」「北海道の泊原発を再稼働することは絶対にしないでほしい」などと話しました。

次は、「過労死をなくそう!龍基金」第5回中島富雄賞のニュースです。
龍基金は、ファミリーレストラン「すかいらーく」の店長として働いていた中島富雄さん(当時48才)が、2004年8月に過労で亡くなったのを受けて、会社と交渉し、かちとった賠償金をもとに2006年12月に発足しました。
中島賞は、過労死や過労自殺をなくす運動に貢献した団体や個人を表彰しています。
8月7日、第5回中島富雄賞授賞式が行われ、長男の過労死を受けて大手企業トップの賠償責任を初めて認めさせた父親の吹上さとるさんと母親の隆子さんが表彰されました。
吹上さんの長男、元康さんは、2007年4月「日本海庄や」を経営する「大庄」に入社。
滋賀県内の店舗で働き、同年8月に急性心不全のため24才で亡くなりました。
死亡までの約4ヶ月間の残業は月平均100時間を超えていました。
「大庄」の賃金体系には月80時間の残業分が組み込まれていたのです。
授賞式で父親のさとるさんは「妥協せずとことん闘いたい。日本から過労死を絶対になくさないといけない」と話しました。
また母親の隆子さんは「最高裁で係争中であるが、がんばって闘っていく」と話しました。

次は、「犠牲を強いるシステム」ヤスクニも原発もいらない!キャンドル行動のニュースです。
8月13日、東京の全電通会館で「平和の灯を!ヤスクニの闇へ」キャンドル行動が行われ、集会・デモと併せて450人が参加しました。
韓国・日本・沖縄・台湾の4地域代表によるシンポジウムでは、「3.11後の東アジア」をテーマに「原発とヤスクニ」が論じられました。
韓国の韓洪九(ハンホング)さんは、李明博(イミョンバク)政権が韓国の原発は安全として原発拡大に邁進していること、背後に核兵器確保の野望があることなどを指摘しました。
高橋哲哉さんは、「初めての議論だったが、4地域の意見が反原発で期せずして一致した。原発・ヤスクニは国家利益のために地域や人間に犠牲を強いるシステム。ここに希望はない。誰も犠牲にならない社会システムを目指していこう」と語りました。
集会後参加者は、右翼の嫌がらせにも負けず、キャンドルを手に「ヤスクニも原発もいらない」と夜の都心を行進しました。

さて、このDVD、「子どもたちを放射能から守れー福島のたたかい」ができました。
湯本雅典さんが取材・撮影し、3月以降の福島の親、教師の闘いをまとめたものです。
1本2000円ですが、うち1000円は「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」へのカンパになります。
ぜひ購入し、観ていただきたいと思います。
お申し込み、お問い合わせ連絡先は yumo@estate.ocn.ne.jp です。
ぜひ皆さんで、購入して観ましょう。

以上、ニュースダイジェストお伝えいたしました。

松元:尾澤さん、ありがとうございました。
続いては、乱さんジョニーさんの不満自慢、オリジナル原発ソングのコーナーです。

【不満★自慢】

右:ジョニーHさん
左:乱 鬼龍さん

ジョニー:不満自慢のコーナー、お久しぶりでございます。
ジョニーHと。

乱:1週間のご無沙汰でした。
川柳界の若手、乱鬼龍です。

ジョニー:1週間じゃないでしょうが(笑)。
今日はお揃いのTシャツを着てまいりました。
原発うせろ!と日本語とフランス語とロシア語で書かれてます。
6・11のフランスでのデモで使われたというTシャツです。
(ロシア語の)バッヂも今日はつけてます。
今日は、歌謡ショーみたいな感じで。
いっぱい原発の替え歌が投稿されてるんですけど、それのいくつかを紹介したいと思います。

笑い茸さんから「原発スーダラ節」。


一に一言 ただちに害はないと言うのにすぐ規制する
だましたつもりが不安を煽り 水を飲んで見せ済むわきゃないよ
わかっちゃいるけどやめられねえ あホレ
スイスイ吸っちまった セシウムヨウ素
スイスイ吸っちまった プルトニウム
スイスイ吸っちまった ストロンチウム
スイスイ吸っちまった 吸っちまった スイスイ
スイスイ吸っちまった 水素に酸素

ジョニー:今まで起きたことを思い浮かべながら聞くといいんじゃないでしょうかね。

エチゼンクラゲさん。
この方いくつなんでしょうかね。
かなり古い曲。
「メルトダウン オールナイト」


メルトダウンオールナイト 会見すれば
メルトダウンオールナイト 嘘に染まる
メルトダウンオールナイト 会見すれば
メルトダウンオールナイト 嘘に染まる

ジョニー:ワンフレーズだけでも、嘘とかそういうのが入ってくれば替え歌になるんですが。

エチゼンクラゲさん、もう1曲。


折れた制御棒の大きさで 保安員の大嘘がわかるのよ
誰かいい女(ひと)できたのは できたのね
ああ 半年余りの請負なのに
ああ 防御服姿がよく似合う
線量計もつけずに いてくれと
世間を震撼させるような
恐ろしい嘘のつける人

ジョニー:中条きよしの「嘘」という曲でした。

次は正木toshさんから。
「もうどうにも原発とまらない」


どうにもとまらない
官邸の誰かに頼み込み 野党の誰かに耳打ちし
税金使う手画策し 独占企業はいいじゃない

恥じらい感じるヒマもなく 反省気分もマヒしてる
退職金が5億でも 土下座したからいいじゃない

ああダメになる あああきらめる 壊れた原子炉はお金しだいなの
ああ今夜こそ ああ明日こそ でもどうにもとまらない

ジョニー:もうちょっと語呂合わせしてくれるとうれしいな(笑)。

次の曲は名古屋からですが、立川とか横浜とか、色んな所で歌われている。
歌いやすいんでしょうね。


ハイロ〜 ハイロ〜 ハイロハイロ〜
ハイロ ハイロ みんな廃炉

ハイロ〜 ハイロ〜 ハイロハイロ〜
ハイロ ハイロ
世界中廃炉〜 廃炉〜

ジョニー:「廃炉」という歌。(笑)
デモだと歌いやすいから、デモなんかにはいいんじゃないかなと。

次はえぐれ笹島さん。
「原発金太郎」


まさかの津波で想定外
海にダダ漏れ コウナゴ被曝
ハイシ 原発 ハイローロー
ハイシ 原発 ハイローロー

基準をゆるめりゃ安全だ (楽しそうに)
お外でお遊戯 砂場遊び
20ミリシーベルト (ここは怒って歌う)
20ミリシーベルト

ジョニー:楽しそうに、とか、怒って歌う、とか指示もある。
さすが笹島さんですね。

「ウルトラレベルセブン」


セブン セブン セブン セブン

セブン! セブン! セブン!
セブン! セブン! セブン!

御用学者の 名を借りて

レベルセブン こわいぞーセブン
レベルセブン セブン セブン
冷やせ 火を吹く大怪獣
電気料金 ストライキ!
電気料金 払うな!

セブン! セブン! セブン!
セブン! セブン! セブン!

ジョニー:2番だけ歌ってます。
今日の最後になります。
その前に乱さんここで一句お願いします。

乱:替え歌で作ったのはこれなのよ。

「替え歌で 討つ日本 という地獄」

この世こそ地獄だと思って生きるのが男だという勝海舟の名文句もあるけども。

ジョニー:なんか高尚ですね。
高尚過ぎてよくわからない。(笑)
今回一番よかったんじゃないかなと思うのが「原発あたまきた音頭」というのがありまして。
民謡がわりかし、原発とか色んなメッセージの歌になりやすい、ということを発見しました。
秋田音頭が原曲でございます。
秋田音頭知らない人もいるので、「ヤーットセーコラ秋田」の、「ハイ キタカサッサー コイサ ハッ キタカサッサー コイサ コイナ コラ」というお囃子があるんで、わかってる方は入れていただければありがたい。
一応私両方やりましょう。


ヤーットセ コラ あたまきた音頭です
ハイ キタカサッサー コイサッサー コイナ

コラ いずれこれより電力会社に原発ムダという
(アーソレソレ)
当だりさわりがいっぱいあるから
さっさとやめさせる

ハイ キタカサッサー コイサッサー コイナ

コラ 原発名物 安全神話に やらせ説明会
(アーソレソレ)
ウソでごまかし データー隠して 最後は想定外

ハイ キタカサッサー コイサッサー コイナ

コラ 原発村では放射能が降っても 心配などいらぬ
(アーソレソレ)
ただちに健康に影響ないからさっさと出て行がえ

ハイ キタカサッサー コイサッサー コイナ

コラ 孫子の代まで何して危険と聞くだけヤボだんす
(アーソレソレ)
燃えりゃゴミ出る ゴミの捨て場所 誰も知らねのぎゃァ

ハイ キタカサッサー コイサッサー コイナ

コラ おめたち おめたち 電力不足とあんまり嘘こくな
(アーソレソレ)
絶対安全 エコもクリーンも とっくに嘘ばれた

ハイ キタカサッサー コイサッサー コイナ
ハイ キタカサッサー コイサッサー コイナ

ジョニー:今のはササキシロウさんという方の作品でございます。
是非レイバーフェスタとか、どこかで、ご本人来て、歌っていただきたいなと。
どうも私はまだ、本人の歌に近づけないんで。
ご本人が歌うと一番いいんじゃないかなと思います。

乱:名前がシロウだけど、シロウトじゃないなと。(笑)

ジョニー:乱さん今日は調子が出てますね。(笑)
乱さんこの勢いで、もう一句お願いします。
壱花花さんの。

乱:壱花花さんの絵で。
野田新首相で一句詠めってから。

ジョニー:一昨日でしたっけ?

乱:これでいいのだとは言えない野田首相で。
どじょうと言ってるのでいただいて、どじょうで。

「大海を 行くにはドジョウ 荷が重い」

乱:泳ぐにはもう無理でしょう、と。
短命政権って早くも書いてるけど。

ジョニー:旬ですね。
淡水魚ですからね。

乱:ドウジョウを禁じ得ないというね。(笑)

ジョニー:今日はバタバタしながら、歌謡漫談的でありましたけども。
私のお知らせ。
どぅたっちで9月16日にライブがありますので、よろしくお願いします。

乱:9月23日、24日にある橋下府政への大抗議集会の前夜祭的に、レイバーネットTVを大阪から放送いたしますが、その中で、橋下府政はけしからん!という川柳を大募集しております。
優秀な作品10名の方には、豪華粗品を進呈。

ジョニー:豪華粗品ってどういう!?(笑)矛盾してませんか?

乱:詳しいことは下記に。

http://1000ryu.masaki-design.biz/あぶない橋下川柳/

(↑こちらからも投稿できます)
ご応募いただけると、橋下府政が3日間くらいでぶっ倒れるんじゃないかなという話もあるから、是非名句をお寄せいただきたいと思います。
よろしくお願いします。

ジョニー:また2週間後お会いしましょう〜。

土屋:ありがとうございました。
次は「特集 保守化する日本の若者たち」です。

【特集 保守化する日本の若者たち】

右:土屋 トカチさん
ゲスト:安田 浩一さん
左:松元 ちえさん

松元:今日ご紹介するのは、ジャーナリストの安田浩一さんです。
安田さんは、事件や労働問題などを中心に取材されてきました。
一番最近では、「ルポ 差別と貧困の外国人労働者」という本を光文社新書から出版され、貧困ジャーナリズム賞を受賞されています。
今日は、何故日本の若者たちが保守化するのか、そしてその裏には、どんな社会問題が潜んでいるのか、などについてお話をお伺いしようと思います。
安田さん、こんばんは。

安田:なんかさ、歌謡漫談ショーに間違って来ちゃったみたいな。(笑)
いいのここで?

土屋:ここで合ってます。
バンブーストゥディオですからね。(笑)

松元:この本、私読ませていただきました。
外国人労働者の皆さんが、行動する時に私も一緒に行動したりするんですが、すごく過酷な労働を強いられている。
日本全国でも、かなりの数、訴訟が起こってるんですね。
本の内容を説明したいんですけども。

土屋:買って読んで頂いたほうが。(笑)

安田:是非買ってください。(笑)
書店で売られてますんで。
過酷な労働って言いましたけども、過酷な労働を今外国人が強いられてるという構図っていうのは、結局我々が押し付けてるわけよね。
いいか悪いかは別として、移民問題は様々な議論はあるんでしょうけど、外国人がいなければ、今日本の経済がうまく回っていかない、あるいは日本の生産が追いついていかない、この現状を考えるきっかけになってくれれば、と私は思いました。
何も外国人労働者の悲惨な状況を描いただけではなくて、例えば僕が今日着てるこの洋服だとか、シャツだとか、靴、下着、ベルトも含めて、純国産なんてあり得ないわけですよ。
全部海外産なのね。
松元さんも土屋さんもさ、着てるものって。

松元:そうです、これすごく安い所で買った。

安田:あなたなんかさ、多分これ、自分は国産だって言いたがってる顔してる。(笑)

土屋:顔してるって(笑)。
えらいかみつきますね今日は(笑)。

安田:そういう言い方もいやらしいんだけどさ(笑)。
例えば、国産自慢とかするわけじゃない?
それはそれで正しいんだけど、ちなみに国産の洋服って、誰が作ってんのかって話なわけですよ。
今日本の縫製産業の、大体8割〜9割って、外国人の手によって作られてるわけですね。
つまり、MADE IN JAPANのタグがついてたとしても、実態は、MADE BY CHINESEであったりするっていうね、この現実を僕らは重要視すべき必要があるんではないかと思ってます。

松元:面白いことを紹介したいと思います。
この間、三重のシャープ系工場で、300人くらいのフィリピン人労働者たちが(これは研修生ではなく)、組合を立ち上げられたということで、200人強、一気に組織化されたんですね。
それを私ツイートしたんです。
そしたら、「というかこういう低賃金労働力確保のために外国人を連れてこようとしてるわけだし、移民政策としてあかんだろ。人口減少問題、デフレ脱却の解決になんか全くならないし、強制国外退去でいいと思う」とコメントされていた方もいます。

安田:光精工の外国人労働者の映像があるようなので是非。

<映像>

テロップ:2008年12月
三重県桑名市 光精工 本社前
三重県桑名市に本社がある自動車部品メーカー(株)光精工は
長年の偽装請負の末、外国人労働者を解雇しようとしたが、
「ユニオンみえ」の外国人労働組合は、解雇を撤回、直接雇用を勝ち取った。
しかしこれは、別会社「HKR光」による「偽装出向」「脱法直接雇用」だった。

松元:私が話したのはフィリピン人労働者の方達なんですけども、今のは2008年だったんで。

安田:そうですね。
丁度リーマンショックの直後ですねこれは。
リーマンショック直後に、三重県に限らず日本各地、多くの地域で、日系ブラジル人、あるいはペルー人、ボリビア人といったいわゆる南米人が一斉にクビを切られるといった事態が起きたわけですね。
その頃から私ちょうど取材を始めたわけなんですが、例えばブラジル人集中地域と呼ばれてる所では、雇用者の7割から8割が仕事を奪われる、といった状況などが、リーマンショック直後、あちこちで起きたわけですね。

松元:それと、今日の題の「保守化する日本の若者たち」ということなんですけども、そこがどうつながるのか。
私たち保守化って聞くと、右翼に組織されてるのか?とか、右翼の集会に行ってる若者たちなのか?って思うんですけども、それとはまた別の考え方を指している?

安田:そうですね。
外国人労働者を取材する中で、さまざまな声を聞くことができるわけです。
それは外国人労働者だけではなくて、外国人労働者によって仕事を奪われた、と訴える日本人の若者、あるいは、外国人労働者はそもそも日本にいていいのか?と私に疑問をぶつけてくる人たち、そうした中で、雇用の問題の中から、若者の将来に対する不安、あるいはこの国に対する不安というものを、僕の中でどう咀嚼していいのかということが一つのテーマとして浮上してきたということですね。
今松元さんが保守化っていう言い方をしたけども、これ僕大前提として言っときたいんだけどね、今日のタイトルにも関わってくる問題ではあるんですが、確かに保守化右傾化物言いってのは間違いだとは言わない。
それ一つの見方として正しいし、それはアリだな、とは思うんです。
ただ一方で、今土屋さんとか松元さんの頭の中にあるのは、例えばこれから話に出るであろう、僕が今取材をしている在特会であるとか、行動する保守、草の根保守と呼ばれている人たちだとは思うんだけども、彼ら自身も保守を自称してるし、あるいは右を自称してるから、その物言いが正しくないとは僕は言わないんだけども、あれって保守なの?という大前提が僕にはあるわけ。
今日いらっしゃる方はどう捉えるかわからないけれども、あれを保守とか右翼とするのであれば、僕は保守とか右翼とかに非常に失礼な話であって。
その辺を僕は前提をもう一度考えなくちゃいけないなと思ってるんですね。
ちょっと嫌な、難しい話しちゃうとさ、保守っていうのは、元々理性とか知性批判から始まってるわけでしょ?
人間の知性とか理性には限界があるから、だからこそ自分の考えの軸っていうものを伝統とか共同体であるとか歴史とか、そういった軸の中から物事考える、それを僕は本来の保守であり、右翼でありだと思ってるわけですね。
僕その考え方はアリだと、僕はそういう立場なんですけど。
でも今、例えば在特会なり、草の根保守などがやろうとしてることってのは、地域共同体でもなく、あるいは伝統とか歴史とかっていう軸から、忠実に守ってるとはとても言えないですよね。
つまり、地域性も見えないし、伝統といった軸もその中から見えてこない。
だからあれは本当に保守なのか?右翼なのか?と言われると、僕はやっぱり困ってしまう。
結論じみたこと言っちゃえば、彼らは彼らなりに、運動のオルタナティブを作ろうとしたんだと思うんだけども、一種の自己主張運動であり、自己承認運動じゃないかな、というふうに僕は思ってるわけですね。

松元:なるほどね。
私が保守って聞いた時、保守化するってことは英語ではprotectionismって言われるんですけども、自分が持っている自分の領域を守ろうとしている、それは保守ですよね。
さっきみたいに、自分の仕事が外国人労働者に取られる、といったことで在特会と繋がるのかなと思ってたんですけど、そことは?

安田:うん、僕はちょっと違うかな、とは思ってますね。
保守のあるべき姿みたいなのを論じると、これは1時間でも2時間でもかかってしまうので(笑)、その辺は省略したいと思うけど。

土屋:そういうコーナーじゃないから(笑)。

松元:そうですね(笑)。
その中で、安田さん今話に出ました在特会の取材をされているんですけど、その中で出会った若者たちからは、どういう反応があるんですか?

安田:よく聞かれる話ではあるんです。
在特会とか、草の根保守と呼ばれてる人々が、一体どういう人たちで構成されてるのか。
正直言うと、僕もよくわからない。
色んな人がいますから。
一般的に、例えばニートやひきこもりってのが多いだろうとか、あるいは世間知らずな人が多いだろうとか、色んなこと言われたりもするわけだけども、決してそんなことはない。
普通のサラリーマンもいるし、大学生もいるし、色んな形のタイプがいるんですけども、どこか共通しているのは、何かを奪われてしまったという、被害者意識がものすごく強い人じゃないかと、僕はそのように思ってるんです。
在特会の個人個人であった場合ですよ。
彼らの建前なんか正直どうでもいい話であって、一人一人と会って本音を聞いてみると、共通するのは強烈な被害者意識と、強烈な反特権意識なんです。
例えば在特会は正式名称、在日特権を許さない市民の会、と言いますね。
言わばこれ、在日コリアンの特権を剥奪しよう、あるいはこの特権を許さない、文字通り、そういう組織なわけだけども、彼らが言う特権っていうのは、在日コリアンに限らない、限定されないんですね。
例えば、ホラあなたもそうなのよ、メディアとかさ、マスコミであるとか。

土屋:これも特権だと。

安田:そう。
あるいは、例えば公務員であるとか。
あるいは、今日は労働組合の人多いんだけど、労働組合とか、みんなこれ権威なの、彼らにとってみると。
そうした、いわゆる既得権益、あるいは、権威とされるものに
寄り添ってる人、寄りかかってる人、乗っかってる人、これに対する敵対意識っていうのがものすごく強烈なものがあるわけですよね。

土屋:でも、労働組合は、誰でも入れるんだけどね。

松元:でもそれは、彼らの権利でもあるんですけどね。

安田:そう、全くその通りなんだけども、彼らからすると、労働組合っていうのは一種の権威だっていう気持ちは、僕わかるんだよね。
ていうのは、今非正規労働者って労働組合が様々な手を出して、一生懸命一緒にやろうって取り組んではいるんだけど、元々、例えば古い話になっちゃうけど、こんなの20年位前ってさ、旧総評とかさ、非正規労働者のための労働組合なんてものはまるでなかったわけですよね。
いわゆる非正規労働者っていうのは、いてはいけない存在だったわけですよね。

松元:権利が認められてなかったですからね。

安田:そうなんです。
むしろ、救済の手もなかったし、窓口もなかった。
非正規労働者と正社員って、完全に分断されてた。
分断されてた中で、非正規労働者自身が、やはり自分でどうにかしなきゃならない、と考える人はまだましだったし、その中で強烈な被害者意識を持ってる人にとってみると、そこにすがりつく紐、綱っていうのは全くなかったわけですよね。
そういう意味において、今の在特会だとか、そういったところっていうのは、ある種、彼らにとっての鬱憤晴らしの場でもあるし、ある種、彼らにとって非常に心地よいコミュニティでもあるし、色んな側面を持ってると思うんですね。
つまり、非常にいやらしい言い方っていうか、挑発的な言い方をすれば、労働組合がなし得なかったことを、彼らはやってるんだ、という物言いも、一部では僕できると考えてるんです。

松元:なるほど。
じゃあそういう方たちがどういう人たちなのか、どういう集まりをしているのか、という映像を見てみましょう。

<映像>

テロップ:8月13日 靖国キャンドル
8月15日 靖国神社前

松元:結構若い人たちがいましたね。

安田:そうですよね。
年齢層で言うと、下は中学生とか高校生も僕取材しました実際に。
中学生高校生もいましたし、あるいは大学生も、社会人も、高齢者も結構いますしね。
今さっき出た映像なんていうのは、これこっちの8月15日?

土屋:今年の8月15日。

安田:ですよね。
1000人規模で人集まって、なかなか壮観でしたよ。
今これだけ動員できる勢力って一体日本にどのくらいあるんだろうかと僕は考えてる。

土屋:原発デモでも…なんかねえ。

安田:そうなんですね。
脱原発に匹敵するくらいの動員力を誇ってることは事実だと思いますし、気をつけなくちゃいけないのは、僕ら動員動員って勝手に言うけど、これ労働組合用語であってさ。

松元:自然に集まってきてるんですよ彼ら。

安田:そうなんですよ。
言わば自発的に。
もしかしたら、ほんとの意味での草の根かもしれない、という気が僕はしてるわけですね。
さんざん持ち上げといて落とすけども。(笑)

松元:そういうところがいじめられる理由なんですかね。(笑)

安田:とはいっても、これが政治運動として成立するかっていうのははなはだ疑問だし。
つまり、彼らの主張が、あれだけ人を集めたのは確かだし、集まるのも事実なんだけども、そこで訴えかけるものが果たしてどれだけ世の中に浸透していくのか、あるいは世の中を変えていく力になるのか、ということに関しては、僕は疑問に感じてます。
今8月15日、今年は8月は様々な、例えば在特会、その周辺組織は様々なイベントを行ったわけですね。
例えば8月6日には広島において。
いい?8月6日の広島ですよ、原爆記ね。
この日に、核武装推進デモっていうのを広島で決行しているわけですね。
広島を基点にして、そこから核武装を訴える、そういう運動を展開したわけだけども、当然こんなの、市民なんて冷ややかな視点しかないわけですよ。
でもそん中でも彼ら一所懸命なんですね。
彼らはとりあえず、広島、あえて広島で核武装を訴えることによって、日本の危機感を訴えたい、あえて広島で反・反原発、わかる?反原発に対するカウンターなんだけど、反原発に対するアンチを唱えることによって、日本の電力の重要性と、日本の生産性を落としてはいけない、とか様々なことを言っているわけね。
それからもう一つが、彼らは街頭を練り歩きながら、色んなこと言ってるわけだけども、言わば、8月6日を反核の日にしてはいけない、ってことですよ、彼らからすると。
今まで8月6日の広島っていうのは、旧来的な左翼によって、埋め尽くされていたんだと。
我々は史上初めてそこで声を上げることによって、少数者として、ここに登場したんだ、と。
つまりね、彼らとすれば、マイノリティだという意識は充分にあるわけ。
世の中を支配しているのは、我々と対極の側、つまり左翼ね。

松元:へー、そうなんですか。

安田:そう。
彼らからすると民主党だって左翼になるわけだし。

松元:さんざんいつもたたいてますもんね(笑)。

安田:自民党の穏健派も含めて左翼になるわけだし、そういう区分けを簡単にしちゃうからさ、そこらへんがダメなとこだと思うけども、いわゆる右とか左とか区分けの中でね、自分たちが抑圧された右の代表者であって、世の中を支配しているこのうっすらした左ムードと対峙する、対決する、っていうことが彼らの政治課題になってるわけですよ。

松元:ところが、この間実は、貧困ジャーナリズム賞授賞式に行ったときに、安田さんもシンポジストとして参加されてましたけれども、そこには、実は若者たちの共通する問題っていうのがある。
それは貧困問題であるというふうに仰ったんですけども、そこがどういうふうに今ここにつながるのか?

安田:例えば在特会とか、あるいはその周辺にいる人々にとっても貧困問題って大事なんですね。
私一人一人と取材してますので、割と少なくない人方々に質問してますから、その多くはね、まあ色んな方いるんだけど、やっぱ中心は非正規労働者ですよ。
そうした中で、雇用とか労働問題に限らず、様々な不安や不満を抱えながら、それを訴える術を知らない人々、ある若い20代の青年、在特会の活動家なんだけども、彼が僕にこういう風に言ったんですね。
正直に言うと世の中面白くないと。
社会はつまんないと。
学校も面白くなかった。
日の丸を手にして街頭に立った時に、初めて自分の中から、何かふつふつと力が沸いてきたと。
大声で、例えば左翼死ねとか殺せとか叩き込めとか安田は死ねとか色々あるんだけどさ。(笑)

土屋:安田さん殺しちゃダメですよ(笑)。

松元:有名になってるんですね(笑)。

安田:うんなんかね。
俺何も悪いことしてないんだよ。
俺メシ代も払ってるし、酒代も奢ってんだけどさ。
そういうこと言われるんだけどね。
で、そういうことを叫ぶことによって、ものすごくスカッとするんですって。
一種のカタルシスなんだよね、発散浄化。
という作用が、彼らの中にある。
例えばこないだも、在特会とは違うんだけども、お台場で反フジテレビデモっていうのがあったでしょ。

松元:ありましたね。
すごかったですね。

土屋:あれはメディアに出てましたね。

安田:出てましたね。
あそこに大勢の人が集まった、あん時も5000人とか6000人集まったんじゃないのかな。
正確な人数僕はわからないんだけども、僕もその場にいましたけども、やっぱものすごい人数なわけですよ。
で僕、何が一番印象に残ったかっていうと、デモの規模でもなくて、あるいは彼らの主張でもない。
だってさ、K-POPは聞きたくないぞとかさ、韓流ドラマやめろとか、そんなのどうでもいい話であって。
物事需給バランスでもって決められるだけの話だし。
あるいは彼らが一番真っ先に、建前として唱えてる、TV局は公共の電波を守れ。
これも異論はあるかもしれないけど、TV局に公共性なんて求めたらバラエティだって何だってできねえだろうが、っていうのが僕の持論なわけですね。
これ非常に危険な議論であって、公共性なんか求めるのであったら、日本は国営放送しかできなくなっちゃうわけです。
まあそんなことはどうでもいいんだけども、僕が一番印象に残ったのは、彼らのいきいきとした楽しい姿なわけです。
集会が終わった後に、数千人が公園に集まってハイタッチするわけですよ。

土屋:ハイタッチ?

安田:ハイタッチすんの。
やってみようか、こうやってやるの。

<土屋と安田氏がハイタッチ>

土屋:盛り上がってるんですね!

安田:そう盛り上がってんの。

松元:(笑)こっちでも盛り上がろう。

安田:見ず知らずの人がお互いに握手したり、抱擁したりハイタッチしたりして、喜びを分かち合うっていうね。
そこから何を見てとれるかっていうと、こんな楽しいことないんだよね。
僕、これだけ楽しいイベントって、フジテレビのお台場合衆国行ったって、労働組合のデモ行ったって、あんまりこういう楽しい思いってないと思う。

土屋:他にない。

松元:ん〜…。

安田:彼らはその中で、分断された個々が少なくともそこに集まり、手を取り合い、お互いに分かち合い、そして普段堂々と口に言えないこと、表に出て言えないことを彼らの中で共有できるっていう、一種そこのコミュニティができるわけですよ。
これって、右とか左とか関係なく、うれしいものだし楽しいものですよね。
非常に心地よい。

松元:そうですよね。
いや、だから今右とか左とか関係ないって仰ったんで私安心したんですけども、たまたまそれが、彼らが不満とか不安を訴える手段を探していた時に、こういうものに出会った、または日の丸に出会った、日の丸を掲げた、そういう経験があっただけであって、それが例えば、じゃあ他のことであれば、それはそれで、そっちのほうを手段にしたわけですよね。
違うんですか?

安田:行ったかもしれませんね。
他に何か違ったツールがあれば、例えば日の丸を赤旗に持ちかえたかもしれないし、わかんないけども。

松元:そうなんです。
それが例えば労働組合の旗だったりね。

安田:旗だったかもしれないし。
それは僕はわからない。
ただね、彼らの不満っていうのは、あんまりわかりやすいもんでもないんだよね。
皆若い時ってさ、単純に「あなたの不満何ですか?」って聞かれた時に、ストレートに答えられないじゃん。
色んなもんが複雑に絡み合って、ドロドロした中で不満っていうのは熟成されていくわけで。
そういった時に、人間弱った時に、シンプルな極論こそ人間の気持ちを惹くと思うんですよね。
そういう時に例えば敵が明確であること、あるいは打倒すべき対象が明確であること、これ大事なわけです。
労働運動が一番活性化した時、労働運動が一番盛り上がった時っていうのは、やはり敵が明確化してたと思うんだよね。
これが、僕その言葉の用い方が正しいかどうかわからないけども、大資本、であるとかさ、アメリカ帝国主義、であるとかさ、いわゆる敵が明確化されてた時代っていうのがあったわけですよ。
大資本によって中小企業労働者が苦しめられていた、あるいは大資本の中において、少数派労働組合がいじめられていた、つまりわかりやすい構図があってきた。
ところが、今この非正規労働者が抱える不安っていうものは、一つの言葉として現象として、明確に文書化できないというか、表現化できないっていうか、非常に難しいわけですよ。
そうした中において、人間弱ってる時に、資本とか、国家とか、権力とか、そういう古臭い言葉ではなくて、仕事場っていうのは外国人でしょ、と。
今日本ってどうしようもなく弱ってるんだから、強い日本じゃなくちゃダメでしょ、と。
何よりも、強い自分でなければダメでしょ、という気持ちを、見事なまでに吸収してきたのが、あるいはそれを利用してきたのが、いわゆる、草の根って呼ばれる保守だと僕は思ってます。
彼らにとってみると、そこがわかりやすい、シンプルな極論だからこそなびきやすいし、なおかつ咀嚼しやすい、自分の中で受け入れやすい、非常に単純化した。
単純化したからこそ、これだけ大きく波紋を広げたんじゃないかなと僕は思ってます。

松元:労働組合の運動でもね、敵は会社だ!と言ってるんですけど、それはあまり明確じゃないんですかね?(笑)

安田:皆が皆とは言わないけど、なんか妙なモラルとか倫理観みたいなもんが彼らの中にあって、例えば彼らが言う所のですよ?左翼とか、反体制とか叫んでる人々っていうのは、彼らからすると、いや法律守れよ、みたいな話になってくるわけ。
つまり、なんであなた方は国の言うことを聞かないの?会社の言うことを聞かないの?っていう物言いを僕につっかかってしてくる人も少なからずいるわけですよ。
先ずは秩序を守るべきでしょ、と。
あなた方は何故秩序を逸脱することを、あなたたちだけが許されるのか、という物言いね。
つまり彼らは、異議申し立ての手段を知らなかったし、異議申し立てをしてこなかった。
だから今度は逆に、異議申し立てを堂々としてきた人に対する、独特の羨望っていうのはあったと思う。
それが一種、反発に変わってく中で、自分たちの自己主張の手段というものを捜し求めてるんじゃないかなという気はしますね。
だってすごく、彼らの主張っていうのは、僕は彼らの情熱とか、パッションみたいなものは、半分認めますよ。
でも言ってることはめちゃくちゃでしょ?
だって、8月6日に広島でデモやって、原爆ドーム解体って言ってるわけですよ。
なんも意味ないわけ。
彼らにとって原爆ドームっていうのは反核の象徴だからあれ解体っつってんの。
こんなの保守でも何でもないわけじゃん。
そういったことは僕は考えられるし、それから在日朝鮮人が日本を支配しているとか。
あるいは本当に真顔で何十回と僕聞かれたんだけども、「メディアっていうのは在日コリアンが支配してるんでしょ」彼ら在日コリアンって言い方しないけども、「在日が支配してるんでしょ?」「朝鮮人がメディアを支配してるんでしょ?」そういう言い方をするわけですよね。
あり得ないわけで。
でもあり得ないことではあっても、彼らの中だけで流通する言語っていうのは絶対化されていくわけですよね。
その中で様々な妄想を作り上げていく。
だから、フジテレビはアカ、っていう話になってくるわけですよ。

松元:(笑)ちょっとそれは逆じゃないかなと思うんだけど。

土屋:いや、笑いはるでしょ。
でもそう思ってるから、5000人も集まるわけですよね。

松元:いや確かにそうですよね。
ああいう番組を放送していること自体間違ってると。

土屋:多分今笑ってる層とのズレがなんかね、あるわけですよ。

安田:松沢さんとかどうしてんのかなー。
まあいいや(笑)。

松元:いや私も、思い浮かびますよね。フジテレビの。

安田:今までフジテレビに対して異議申し立てをしてきたのは、どちらかというと、言わば左とされる側であって、株主総会などで様々な活動をこれまでしてきたわけ。
今度の株主総会はいわゆるネット右翼の人たちも白紙委任状持って行くって話もありますからね。
違った展開が楽しめるんではないかと思うんですけども。
でも彼らからすると、フジテレビ、つまりね、韓国=アカっていうね、その分類自体がもう既にさ、今日ここらへんにいるおっさんたちからすると、なんじゃそれ!?っていう話になるわけ。(笑)
昔は親韓っていうのはさ、右派の代名詞みたいなもんであって、今はもう全く逆転現象起こしてるっていうこと。
要は彼らは何を獲得したいのか、何を保守したいのか。
それは、僕は取材を進めている中で、明確なものは出てこないんです。
一人一人の主張が違うから。
ただ唯一共通しているのは、彼らは、見て欲しいんだよね。
自分たちが認められたいんだよ、承認されたいんだよ。
自分たちの存在を、きちんと社会に認められたいっていう気持ちは誰よりも強いんだと思う。
非正規労働者ってさ、俺だってある意味非正規労働者なんですけども、社会から承認されてないってのは本当にきついことであって、特に本当に若い非正規労働者とか、あるいは外国人労働者もそうなんだけども、いわば社会から承認されてないわけだよね。
承認されてないってのはどういうことかっていうと、社会的公共サービスだって受けられないわけですよ。
日本の社会に生きていながら、そのシステムから排除されている、こんなに悔しくて、苛立ちを覚える階層ってないわけですよね。
悔しいと思いますよ。
その中で、何を獲得するかっていった場合に、例えば社会的公共サービスを獲得するっていうよりも、まずはこの日本がおかしいだろ?っていう。
まあそれ正しいよね。
おかしいんだけどさ。

土屋:おかしいことはそうですね。

安田:日本はおかしいだろ、と。
日本はもっと俺を見てくれ、と。
自分を見てほしい、承認してほしい、認めてほしい、それが結果的に、強い日本、っていうね、ある種実態があるんだかないんだかわかんないような、抽象化したものに結びついてゆく。
彼らが欲してるのは、別に愛国心とか、強い日本っていうよりも、強い自分なんだよね。
強い自分を見てほしい、認めてほしい。
その気持ちが僕は、愛国っていう形で結びついているんだと思う。
だって、僕何度か若い人を取材してきたんだけども、「愛国」って必ず言うんだよね。
「国」とか「尖閣」とか「竹島」とか色々な問題が出てくる。
それはそれで一向に構わない。
でも彼らは足元の、地域っていうのを全然見てないわけ。
だから、今在特会とか草の根保守に対して最も先鋭的な批判を浴びせているのは左じゃなくて右の側ですよ。
つまり、真面目な右。
「お前ら、国家って言う前に、地域どう見てんの?」と。
今この衰退していく地方とかね、あるいは資本によって食い潰されてくこの地方の現状に関して、どう見てんの?と。
それが本来の保守だろ?と。
伝統とか文化とか共同体って言うんであれば、先ずお前の足元から見ろよ、と。
そういう話になってくるんだけど、彼らの発想からは、それが欠落しているわけですよ。
一足飛びに国家っていうものに行ってしまう。
強い国家を借景とし、自己防衛し、自分をダイナミックにアピールする、というのが彼らの共通の行動様式ではないかな、と僕は思ってますね。

松元:ちょっと捻じ曲がった自己主張、ということですかね。

安田:んー。
捻じ曲がってると僕らは感じてるけども、彼らにとっては非常にストレートなわけ。
見てくれないものを振り返ってもらうためには、やはりそれなりの行動を起こさなくちゃならないし。

土屋:地域でコツコツやるよりも、手っ取り早い感じはあるかもしれませんね。
ネットとかで繋がれちゃうのもあるかもしれないし。

松元:今日は活動家一丁あがり講座の第3期生をお招きしてるんですね。
お二人に入ってきていただいて、今までの話を聞きながら、自分の思いを聞いていただきたいな、と思います。

土屋:ハイ、じゃあカモーン。

ゲスト右:田口 まゆさん
ゲスト左:吉田 直人さん

松元:活動家一丁あがり講座から、田口まゆさんと、吉田直人さんにお越しいただきました。

松元:今までの安田さんのお話を聞いて、どうでしたか?
田口さん、吉田さん。

吉田:そうですね、僕は在特会、殆どわかってなかったんですけども、ちょっと市民運動的な感じがしたんですよね。
今までの右からのアクションっていうのは、街宣車に乗って、迷彩服着込んで、いかつい男がアジテーションするっていう感じだったんですけど。
在特会の場合、デモしますよね、プラカード持って、シュプレヒコールあげるっていう。
いわゆる、原発デモ今盛んですけど、僕は原発問題、さほど関心ないんで、ある種同じようなアングルで、在特会のデモも、原発デモも、見てるところがあるんですね。
とりあえずそんなところです。

土屋:田口さんは?

田口:すごく難しい話ばっかりで、ちょっと、なかなかついていけなくって、変なこと言ってしまうかもしれないんですけれども。
私自身がずっと非正規雇用だったし、それが当然だと思ってたし、先ず、怒りを感じないんですよね。
多分怒りすらも感じてなかったというか。
自分に権利があるっていうことすらも思ってもない人間だったし、自分の周りもそういう人たちばっかりだったし。
私自身は今は色々怒りとかも感じるんですけれども、さっきのVTRとか見て、「なんであんなに怒れるんだろう?」とか、ちょっとうらやましいなって。
それは多分、自分に権利があるっていうことが、ちゃんとわかってる、っていうか。
でもそれを感じてない人たちっていうのが、やっぱ圧倒的なんじゃないかなって感じました。

松元:今の話を聞いて、自分と共通点は見つからなかった感じですか?

田口:ああ…そうですね。
今は、ちょっとはわかるんですけど。
ただ、言葉が難しくって。
左翼、右翼、自体も多分私、あんまりよくわかってなくって。
ホント恥ずかしいんですけど、こんな所で、そんな状態でこんな所座るな、みたいな感じなんですけど(笑)。

土屋:いや別にいいですよ。
そんなことを論じる話じゃないですから。

安田:ただね、色んな人がいていいと思うし、僕は構わないんだけど、怒るって、ある一定の年齢にとっては僕は必要なことだと思ってて、例えば在特会的な怒りの矛先が、もしこれが今の漠然とした自分の境遇から発した、そこが眼目化されたものだったら僕は別に構わないと思うの。
最大の問題点はどこかっていうと、彼らの怒り、憤りの矛先っていうものが常に、いわゆる鍵括弧付きだけどね、「社会的弱者」と呼ばれている層に向いていること、もっと言えば、在日コリアンに向いてることですよ。
在日コリアンが、彼らの中では妄想広がってるから、日本を支配して、日本の様々な権力の中枢に忍び込んで、メディアを含め、様々な所を支配してるんだ、と。
だから自分たちはあくまでも弱者なんだ、っていう認識のもとから、そういう追求を行っているわけでしょ。
おかしいよね。

松元:今ちょっと気になったんですけど、ツイッターで「これで、こいつらの気持ちをわかってあげよう、っていう話の流れになるのを恐れてます」というコメントがあるんですね。

土屋:それはないけどね。

安田:あのね、気持ちをわかってあげる必要もなくて、理解する必要もないわけ。
ただ彼らの存在そのものを、先ずは僕は、認めてやってもいいと思ってんの。
彼らの言葉を認めるわけじゃないよ。
彼らの、苛立ちと共に立ち上がったっていう、その行動様式そのものに関しては、いわば情熱だけは認めてやってもいいと、僕は思いますよ。
ただし言ってることは、徹底的に批判されるべきだしね。
彼らがなんで、在日コリアンが日本の中で特権的な地位を有して、自分たちが被害者だっていうね。

松元:と思ってるのか。

安田:うん。
違うだろ?自分がもし被害者だとしても、加害者はコリアンじゃないよ、と。
彼らをそういう境遇に追い込んだのは一体何かっていうね、その背景をきっちり掴むことのできない能力、っていうものに、僕は徹底的に欠けてると思う。
それは僕ははっきり言うべきだと思います。

松元:吉田さんはどうですか?

吉田:そうですね。
僕はネットやらないからよくわからないんですけど、ネット右翼って言われる方々いるじゃないですか。
彼らは中々ネット、サイバーの世界だから目に見えないんですけど、それを顕在化した形がひょっとしたら在特会に繋がってるんじゃないかな、っていう気もしたんですね。
ネット右翼がわからないんで、何とも言えないんですけど、密室で、ネットで叩き合うならば、単純に言って、ストリートで運動するほうが健全なような気がしないでもないんですね。(笑)

安田:インターネットの力って、彼らの飛躍を促すには重要なアイテムだったと思うんですね。
会場の人たちもそうでしょ?
今日本において。
インターネットっていうのはさ、すごく言い方悪いけども、弱者の核兵器みたいなところがあってさ。(笑)

土屋:すごいな。(笑)

安田:生物化学兵器に近いものがあると思うの。
いやこれ真面目に言ってんだよ。
つまり、松元さんがいたあのでっかい新聞社とかさ、えらそうじゃん?(笑)
なんかえらそうなとこあるしさ。
僕なんかずっと週刊誌育ちなんだけども、一方的な発信してるだけであって、そこから何か受け止めるっていうこと僕らしてこなかった事実は確かにあるわけ。
じゃあお前どんな行動してきたんだよ?じゃあ組合運動どれだけ報道してきたのか?とかさ、非正規問題どれだけ報道してきたのか?と言われたときに、そんなの報道なんかしてませんよ殆ど。
そうした中で、常にメディアっていうのは一方通行だった、っていう中に、苛立ちを感じてた層っていうのはあると思うんですよね。
そうした時に、メディアってある一定の層に支配されてるじゃん、っていう意見が出るのは当然なんですよね。

松元:うん、いや、確かに支配されていますよね。
だからこそ、脱原発からなかなか抜けられない。

安田:僕らは全く逆の考え持つんだけども、彼らは彼らなりに、いわば情報の寡占化、情報っていうものが、ある一定層に支配されている、自分たちが全然コミットできない、ていう中を長らく感じた中にあって、やっとインターネットっていう弱者の核兵器を手に入れることができたわけですよ。
これによって様々な諸問題に直接アクセスすることができたり、いわゆるえらいなーと思う人でもさ、ツイッターとかブログを通して直接文句を言うこともできるし、そこで初めて、一方的に独占されてたメディアに風穴があいた、と僕は思うんですね。
それは彼らの運動を加速化させる大きな原動力にはなったと思います。
ネットの中で情報を加速化させる条件、運動を加速化させる最大の武器っていうのは、より極論を言うことなんです。
差別はいけません、とか、痛みを僕らも共有しましょう、っていう文言よりも、差別のどこがおかしいのか?と。
あるいは、今まで弱者とされている人々について、実は強者じゃないの?権力者じゃないの?と。
そういう逆説的な物言いのほうがウケるんだよね。
あるいは、そのほうが心地よく響く一定層はいると思うんですよ。

松元:あー橋下とかね。
田口さん、どうですか?

田口:うーん、そうだなあ。
ネットが弱者の味方だっていうのが、ちょっと私はビックリしたというか。
弱者はネットとかに疎い、というかそう思っていたので。
むしろ、割と高学歴で、そういう人たちのほうが色々ネットとかの扱いはうまいっていうイメージがあったので、ちょっと意外な感じでした。

松元:吉田さんは?

吉田:そうですね。
僕は保守化っていうのがよくわからないんですけど、保守化したっていう、いわゆる既存の左翼に嫌気がさして、保守化っていうのも、既存の左翼の言説にげんなりしたことによって、その反動で真ん中から右のほうに寄ったかな、という所もあると思うんですね。
僕はそうじゃないんですけど。
先ほどの靖国の映像ありましたけど、8月15日、黙祷するじゃないですか。
左翼の団体の方々が、毎回シュプレヒコールあげて、あの時間帯妨害するんですね。
僕もそれもよろしくないし、在特会のような排外主義もよろしくないんですけど、両方良くないから、良くないっていう時は
両方言わないと、ついつい左翼的な言説っていうのは自己言及せずに、自分たちの都合悪い所には蓋して、っていうようなイメージがあるんですよ。
勿論安田さんとかはそうじゃないとは思いますがね。
一般的なイメージはそういうのがあるので、一概に在特会の問題だけを論じる、っていうふうにはちょっと両論併記にはならないんじゃないかな、って思います。

安田:在特会って、時代のアドバイザー的な所があって、僕はあれが今の若者を象徴する姿なんて少しも思わないし、僕は、これはもう明確に言っておくけども、やっぱ醜いよ。
あのデモや街宣を、あれを美しいと思うだけの感情は、僕には全然ない。
彼らが常に矛先を向ける、例えば在日コリアンであったり、日本に住んでる外国人であったり、そうしたものが、果たして彼らが攻撃するだけの立ち位置にあるのかってことは、きちんと論じられるべきだと思うし、彼らの矛先が向かうよ、っていうことをしっかりと言っていかなくちゃいけないと思う。
ただね、行き場を失った彼らに対して、どういう言葉が通じるのか?彼らの胸にどういう言葉が響くのか?っていうことを、僕はそこまで考えてあげなくちゃいけないのかどうかっていうところは議論があるところなんだけども、僕はもう既に、僕自身に関して言うならば、考える必要性っていうものを感じてます。

松元:確かに、最近事件になりましたけども、ロンドンの事件とか、ノルウェーのブレイビックさんなんかの事件にもありましたけれども、日本だけではなくて、これは世界中で起こっているような、ある一定の動きだと思うんですよね。

安田:そうですね。
だから移民排斥運動っていうものが、ヨーロッパの中で一定程度力を持ってるっていうのは事実でしょうし、それに見習えって言ってるわけでもないだろうけど、日本でも似たような動きが出てるのは事実だと思います。
ただ日本の、いわゆる草の根保守の運動が、一気にノルウェーのような状況にいくかどうかっていうことはまだ疑問ではあるんですよね。
移民問題って一口に言うけどさ、これ外国人労働者の問題にちょっとまた戻りますけども、日本ってさ、外国人労働者と呼ばれてる人が実際どのくらいいるか、一説には100万人近く、オーバーステイの人も含めているとは言われてるわけですよ。
ただ、日本って全然開けてないよね、国として、外国人に。

松元:そうですね、全然。
難民申請も全然できないし。

安田:様々な所で外国人ってのは不利益を被ってるわけ。
大体、僕らがイメージする外国人労働者ってのは、いわば第1次産業であるとか、工場などで働いてる労働者のイメージがあると思うんだけど、日本ってさ、外国人って、単純労働従事って禁止されてるわけですよ。
しちゃいけないんだよね本当は。
法律で禁止されてんのよ。
こんな国多分先進国であんまりないと思うんですよね。
外国人の単純労働を一律に禁止している国なんて他にあんまりないと思う。
日本は禁止してんだよ。
だから外国人労働者が増えてる増えてる、って言ってるのはどういうことかっていうと、どうしても人材不足という観点から、どうにも工場の生産が追いつかなくなった所が、苦肉の策として、国と共謀した上で、抜け道を作ってあげたんでしょ。
その一つが、外国人研修制度であり、あるいは日系ブラジル人、日系南米人、日系人っていう枠だけ受け入れてしまう、と。
いわば、抜け道を作ってあげて、ギリギリの所で運用してるに過ぎないわけで、日本は、日本の職場が外国人に占有されてる事実はないし、外国人によって大量の日本人が職を奪われているっていう事実は、僕はないと思います。
じゃあ今外国人労働者がどういう所で働いているかっていうと、僕も取材してきた、北海道の沿岸のさ、水産加工の現場であったり、東海地方の山の中の縫製工場であったり、千葉県の山奥の養鶏場や養豚場であったり、求人広告何度出しても、職安に何度持っていっても、全然人が集まらない、しかも低賃金労働で重労働であり、いわゆるかつて3K労働って言われたものの典型なんだけども、仕事がないのは事実だと思う、日本人だって。
でも、そういった所に人行かないでしょ?
そこを穴埋めしてるのが外国人っていう存在であり、そのことを経営者は巧妙に利用してる、という現状はあると思うんですね。

松元:吉田さん、何かありますか?

吉田:そうですね。
僕建築業なんですけど、建築業というのは技術、僕技術はないんですけど、技術ですからあんまりヒューマンスキルなものに頼ることはないので、結構外国人の方もどんどん入ってきてるんですね。
労働の問題と、排外的な外国人排斥の問題っていうのは、密接に繋がってると思うんで、非常に重要なアングルじゃないかなと思います。

松元:感じたことはありますか?
外国人の人たちが多いな、って。
仕事取られるんじゃないかな、みたいな。

吉田:こういうことあるんですよ。
中国人の人がいっぱい来てるんですけど、たまたま僕の見知ってる限りですけどね、彼らっていうのは、昔韓国の人がいっぱい来てる頃には、ものすごいお金を稼ごうと思って来てるから、もう労働力高い、生産力高いんですよ。
今中国の方っていうのは、これ一概には言えないんですけど、昔の韓国人労働者の場合と違って、雑というか、ものすごい安かろうまずかろう、っていう現象があるんですね。
ですから、使うほうの企業も、安かろうまずかろうっていう前提で使ってるので、winwinなのかお互いに負けてるのかわかんないけど、結果的にいい仕事できなくて、日本人の安い労働力だけ排除されるっていうような構造が、建設の業界では一部ではあるような気がするんですね。
構造的な問題だと思うんですけども、かなり現象面でもそういうミスマッチはあるんじゃないかなと思います。

安田:コストだけ考えてれば、人件費は安いほうがいいに決まってるので。
だからあえて日本人を雇用せずに、給与の安い中国人、ていう流れは僕は否定はしません。
あるでしょうね恐らくね。
実際に最低賃金以下の賃金で働かされてる外国人は多いわけで。
これ解決させる方法ってのが一つだけあって、つまり最低賃金守るように先ずはするべきなんですよね。
賃金形態を、国籍に関係なく、労働基準法、全ての労働法を外国人も日本人も分け隔てなく適用させることによって、全然改善されるんだよね。
全く違ってくる。
だって外国人、例えば中国人なんか、第1次産業ですとかで働いてる中国人なんか見ると、時給300円とか400円とか、未だにあるわけですよ。
様々な研修実習制度が改正されたといっても、僕もつい先月徳島で、ある縫製工場を取材してきたんですけども、そこの中国人女性なんか、月3万円ですよ。
ただね、様々なカラクリがあるんだよね。
実は最低賃金守ってんの。
最低賃金守ってなんで3万円になってんのか、っていう話はあるの。
これ、いい?ちょっと話して。

松元:罰金制度とかですか?

安田:いや罰金制度じゃなくて、様々な控除を設けてるだけの話。
家賃、水光熱費、食費、様々な、布団レンタル料、TVレンタル料とか、様々な控除を設けて。
実習制度の制度改正されて、最低賃金守んなくちゃダメだよ、というふうになったとしても、結果的に手取りが同じになるような細工がされてるわけですよ。
日本の経営者って結構巧妙だよ、頭いいんだよ。
そういう入れ知恵をする奴って、どこにでもいるわけですよね。
そういう形でやってるから、月3万とか4万っていう賃金を強いられて、彼らが労働基準監督署へ行っても、表向きは月10何万とかなってるもんだから、労基署も動けない、みたいなね。
そういう現状もあるわけですよね。
そんなの日本人だったら大問題になるわけですよ。
しかもそういう経営者に取材してみると、必ず言ってくんだよ。
「だって外国人雇ってんだから仕方ないじゃん」って話になってくるわけ。

松元:何が仕方ないのかわからないんですけどね。
一体何だと思ってんだ。

安田:つまり外国人っていう存在がそういうものだっていう認識がね、既に出来上がってしまってんの。
だから僕は在特会を批判するし、在特会に連なる諸組織を様々な媒体で僕は批判してるけれども、ただ、在特会ってね、これは新しい組織ではあるけれども、彼らが訴えてること、あるいは彼らの体質っていうのは、果たして新しいものかどうかっていうことは、もう一度議論し直す必要があると、僕は思ってます。
だってさ、外国人は日本においてずっと差別されてきたわけじゃん。
さっきもブラジル人の映像出たけどさ、ブラジル人の集中地域においては、未だにブラジル人は汚い、うるさい、出て行け、って文言は溢れてるわけ。
でも、口にする人はデモしないしさ、集会もしないし、街宣なんかしないよね。
いつも近所同士で耳打ちしてるわけですよ、ひそひそ声で。
つまり、今までひそひそ声で、私たちの社会では在特会的なるものを温存させてきたんです。
で、そうではない、ひそひそ声じゃなくて大声でやろうや、って飛び出てきたのが、いわば跳ねたのが在特会、あるいはそれに似たような組織だった、だけの話であって。
在特会的な問題っていうのは、私たちの社会は、一貫して抱えてきたんではないかな、と僕はそのように思ってます。

松元:何度かツイッターで、「在特会って何ですか?」という質問があったので、もう一度だけ正式名称を。

安田:在日特権を許さない市民の会。
通称、在特会と言います。

松元:田口さん、今の話聞いてどうでしたか?

田口:今の話聞いて、自分もそういう風に、安田さんが話されていた、外国人に対してのイメージとか、価値観とかっていうのは、私自身、ほんと恥ずかしながらそう思っていて、実は自分の周りには、そういった外国人労働者の方がいらっしゃらなくて、距離というか、正直、ほんとに全然違う世界の人みたいな感じで思っていて、今の話聞いて、恥ずかしいなと思って。
私もそう思っていたな、と思いました。

松元:では是非、この本を読んでみてください。

土屋:安田さんは今話したような内容についても取材されて、本を出版予定なんですよね。

安田:そうですね。
これまで私、講談社のG2っていう雑誌で在特会のことを発表してきましたけども、それに今回加筆した上で。
まだ正式に発表する時期ではないんだけども。

土屋:年内には出る感じですか?

安田:ええ。
まとめて書籍化をしますので。
そこでは改めて、今在特会ではどんな人たちが加わってるのか、どんな思いで参加してるのか、批判も、あるいは彼らの内情も含めて、何とか記したいと思っております。

松元:会場から、質問が1つあります。

会場:若い人たちが鬱々としている、それが在特会に引っ張られてるんですけども、我々の、レイバーネットとか、非正規の運動やってる青年ユニオンとかありますけど、こちらの人たちが、そういう人たちと、こっちに来てもらうためには、何が必要?何が問題なのか?
若い人たちをこちら側に引っ張ってくるには。
安田さんのご意見を聞かせてください。

安田:難しいよね。
僕オルグやったことないからよくわかんないけど。(笑)
あのね、一つだけ言えるのは、ちょっと面白い現象があって、非正規労働者を対象とした労働組合に片足踏み込んで、一方で在特会の活動に出てる人もいるわけ。
彼の中で矛盾してないんだよ。
休日は国のために闘い、日頃は職場で闘い、っていうのはね、矛盾してないわけですね。
いわば虐げられた者として当然の運動をしているだけであって、そこに矛盾はない。
ただし労働組合がそこで政治的な色彩を帯びてくると、とたんにアレルギーを見せるんだろうけれども、今の所はうまくやったりするわけですよね。
ということを考えると、実はそんなに差異はないわけ。
段差はない、というか。
僕は労働組合の世界ってよく知らないんだけども、非正規労働者を組織化して、一緒にやっていこう、という動きと、それから、国のために一緒に闘おう、っていうのは、全く矛盾した、相容れない文言のように感じるかもしれないけど、常に痛みを共有し、分かち合い、共に闘おう、っていうね、奇麗事言ってんだけどさ俺はさ、そういう話っていうのはそれほど差異はない、段差がない、というか。
かなりフラットだと僕は思うんですよね。

松元:エリアが違うだけなのかな。

安田:そう。
どこに僕らが、戦う相手を見出すか、っていうことを明確にすべきだし。
もっとつまんない話しちゃうと、これまで左翼ってさ、なんか敷居高いじゃん?
頭良さそうだし皆。

松元:あーよく言われますね、それ。

安田:そんなの虚構に過ぎないけど、なんか左翼って皆、偏差値高そうだし、言ってること難しいし。
これは僕は重要なファクターだと思ってる。
つまり、頭よく見せることで左翼の運動って前進してきた部分ってあったと思うんだよ。
右翼の凄い所っていうのは、人間の情念に訴えてる所なんだよね。
人間の心情の問題なんだよ。
そこには様々な、党派性だとかさ、右翼の中にもあるんだけど、党派だとか、セクトだとか、様々な路線の問題っていうもの、あんまりないわけ。
ある種、伝統、共同体、歴史、っていう軸の中で一致できる部分があり、日本の場合だと特殊的な、天皇という存在に一致点を見出すことができれば、皆右翼になれたわけですよ。
ところが左翼っていうと段差があったと僕は思うんですよね。
あえて難しく見せることによって、その組織の優位性を誇る、といった伝統芸があったわけでしょ?
そこを克服しなくちゃいけないと思うんだよね。
労働組合ってのは誰のためにあるのか?っていったら、苦しんでる人のためにあるんだ、と。
今目の前で苦しんでる人を私たちは助ける、あるいは一緒にやる、手を携えて共に闘う、といった原則というものを、もっとしっかり打ち出したほうがいいんじゃないかと僕は思ってます。

土屋:それを忘れてる労働組合が多いから、イメージが悪くなってるのも事実ですよね。

松元:そうですよね。
今ツイッターでもありますけど「労働組合の左翼的な団体って、若い人がいないっていう印象があるなあ」って。
確かに少ないんですよね。

安田:でね。
保守、保守、っていう言葉使ってるけどさ、労働組合こそ今保守化してるっていう部分って、確かにあるわけですよ。
それは大企業の企業内組合も含めて。
あるいはこういった、僕外国人労働者の取材なんかをしてて、外国人専門の労働組合なんかと団体交渉に取材で付き合ったりするんだけど、それを妨害するの労働組合だからね。
企業内労働組合であったり、あるいは産業別であったり、そういう所が、お前ら何やってんだ、おとなしくしろよ、と。
外国人の雇用じゃなくて今問題なのは正社員の雇用なんだからって、そういう物言いでもって、外国人の雇用が弾圧されているっていう現状を見るとこれはもう、労働組合は保守だろ?権威だろ?っていう物言いは、在特会とは全く別のベクトルから、僕は思わざるを得ない、という部分は確かにあります。

土屋:面白い話でしたね。

松元:安田さんは、今年終わる前には本を出そうかな、という話をされてましたけど、ツイッターでは「早く書け」というメッセージもありましたので(笑)どなたかお知り合いだと思いますが。
安田さんのツイッターをフォローすると、安田さんは結構色んな方からそういったコメントを、随時返信したりされているので。

安田:そういうこと言うと真面目な人しかフォローしてくれなくなっちゃうじゃん。
エッチなこととか言ってんのにさ。(笑)

松元:今日はお忙しい所、皆さんありがとうございました。

【木下昌明の 今月の一本】

右:土屋 トカチさん
中:木下 昌明さん
左:松元 ちえさん

木下:今日は、安田さんの滔々とした話を聞いて、こちらはどもり気味の木下ですが(笑)。
うまく話せないんで、よろしくお願いします。
今日は、「非暴力を考える」というテーマで、映画を紹介したいと思うんですけども。
「非暴力」というふうに思いついたのは、今日のお話では、もしかしたらこれから、在特会を含めても、色々問題が起こって、暴力がはびこっていく時代になるんじゃないか、と。
そういう時代の中で、我々がどういう風に生きていくか、対処していくか、そういうことを考えてみたいと思って、「非暴力」をテーマに挙げました。
非暴力、と一口に言っても、大変な問題で、やっかいな問題なんですね。
普通は、「やられたらやり返せ」というのが暴力なんですけども、非暴力は「やられてもやり返すな」という所が非暴力の立場なんですね。

松元:クリスチャン的な考え方ですね。

木下:そうそう。
そういうところがあるんです。
例えば、非暴力で言えば、いわゆる政治的な抵抗運動としては、インドのガンジーとかですね、それからマーティン・ルーサー・キングとか、まあそういう意味では宗教的なところもありますけども、そういう人たちが思い浮かぶんですけども、これから挙げる映画は、ごくありふれた家族の問題をテーマにしています。
「未来を生きる君たちへ」というタイトルですけど、これは既に公開されています。(公式サイト= http://www.mirai-ikiru.jp/ )

公開されて半月ほど経ちますけども、有楽町のTOHOシネマズシャンテとか、新宿武蔵野館、渋谷のシネマライズなど、色々上映されています。
そういう映画であります。
それを日本の映画批評家は、一般に、家族の物語として、親子の問題として取り上げていますけども、実は僕はこれ、監督はスサンネ・ビアという監督なんですね。
スサンネ・ビアという監督は、ユダヤ人なんです。
両親が、ナチスのドイツから逃れてきて、その話を娘であったスサンネ・ビアがよく聞かされていて、戦争に対する脅威というか、戦争に対する批判的な意見というのは持つようになったんですね。
それがこの作品の中に反映されているわけです。
ちょっとその映画を観て下さい。

<予告編: http://www.youtube.com/watch?v=rKve7ltH8Co >

木下:この映画は、「未来を生きる君たちへ」っていうタイトルなんですけども、これは日本語訳なんですね。
しかしこの映画を観ると、確かに「未来を生きる君たち」、在特会も含めて、若い人たちがこれから生きる上で、勉強して、学んでいく必要がある映画だと僕は思ってるんですけど、原題は、デンマークで「復讐」っていう意味なんですね。
復讐、とか、報復、という意味なんです。
だから、未来を生きる、というのと違って、現在の報復、暴力には暴力を、やられたらやり返せ、式の、そういうものに対する批判として、これを描いているわけです。
ストーリーを語るとめんどくさいしややこしいし、時間がかかりますのでそれは省いて、主人公であるアントンという医者が、実は息子がいて、デンマークで家を持ち、アフリカの避難民の医療に携わっている人物なんです。
その人物が、デンマークでいじめの問題にぶつかり、また、アフリカでは部族間の抗争みたいな問題にもぶつかるわけです。
その二つの問題が、やられたらやり返す問題なのか?という問題になっていくわけですけども。
特に、アントンが子どものいじめの問題で、子どものけんかを止めようとするんですね。
そうすると相手の父親が来て、突然殴るんです。
殴っても、アントンは殴り返さないんです。
そうすると、周りの子どもが「何故仕返しをしないんだ?」と不満を持つんですね。
それでも父親は説得して、「あんなバカなことは相手にしちゃだめだ」ということを言うんですけど、子どもたちは納得しないで、住所を探し当てて、それを父親に突きつけるんですね。
そうすると、父親は仕方なしに子どもたちを連れて行って、相手の仕事場へ行くんです。
「先日のあの暴力は間違ってるから謝れ」みたいなことを言うんですね。
そしたら男のほうはかえって激怒して、何を生意気な、と殴りつけるんですね。
今度は殴られながら主人公は、暴力で何でも解決するのは間違っていると諭すわけです。
しかしそれでも男は納得しないし、子どもたちも納得しないで、子どもたちは、父親がダメだからというので今度は、自分たちで報復をしようということを企てるわけです。
それで問題がエスカレートしていくわけなんですけども。
問題がどんどん悪化していくわけなんですが。
そういう中で主人公は平和主義で、暴力はダメだという考えを貫くんですが、アフリカでそういう問題にぶつかった時に、つい感情を激しちゃうんですね。
それで大変な問題になるんですけど。
暴力というのは、一番典型的なのはアメリカの9・11ですよね。
9・11に対する、あのテロに対する報復として、ブッシュ戦争が始まるわけですね。
アフガニスタンとイラクへの戦争が始まるわけなんですけども。
それはもう完全に、暴力には暴力を、という。
しかし10年経ってもその戦争は終わらないわけです。
それで多くの人間が死んでいくわけですね。
これは悲惨の一言に尽きる、と思うんですけども。
そこまでいっちゃってるのが、現実であるわけですね。
そういうことを考えさせる、というか。
暴力は暴力によって解決するのか?そのことを考えろ、ということを突き出しているのがこの映画だと思っています。
だからそういう意味では、是非観て考えて欲しい映画だと思います。

土屋:ありがとうございます。
言い残したことはないですか?(笑)

松元:「未来を生きる君たちへ」、現在公開中ということです。

土屋:あと、土屋トカチの今月の一本ということで。(笑)
うちの事務所の新作、「タケオ ダウン症ドラマーの物語」というドキュメンタリー映画も公開中です。(公式サイト= http://www.takeo-cinema.jp/ 予告編= http://www.youtube.com/watch?v=1CcsiRk3t9g )
今、ポレポレ東中野で絶賛公開中ですね。
その後、横浜、大阪と続いて上映しますので、上映中に必ず観てくださいね。
よろしくお願いします。

木下:この映画もなかなか面白いですよね。

松元:(笑)

土屋:【今月の一本】には選ばれなかったけど。

木下:選ばなかったのは事情があったもんですから色々。(笑)

松元:木下さん、今日はどうもありがとうございました。
久しぶりのレイバーネットTV、いかがでしたでしょうか。
さて、ここで爆発企画のご紹介です。

土屋:詳しくはまたネットで出しますけどね。

松元:その名も!

土屋:「原発御用大賞コンテスト」というのが始まります。
今出ているのは、御用学者部門、御用文化人部門(タレント、芸能人含む)、御用政治家部門、御用団体部門。
その中で、金賞(全身御用賞)、銀賞(ずっぽり御用賞)、銅賞(べったり御用賞)、更に全体で大賞をひとり(または団体)
選んで、我々が12月4日に開催予定の、レイバーフェスタと言う所で発表しようと思っています。
また詳しいことはレイバーネット日本のサイト( http://www.labornetjp.org/news/2011/0904goyo )でも詳しく書いていきますし、そこで公募して皆さんで賞を選ぼう、ということを企画しております。(公募サイト= http://vpress.la.coocan.jp/tv-goyo.html )

松元:先ずこの中に当てはまる人を、一人でもいいんですけど、公募するので、公募期間は9月1日から、第20回放送の10月20日までを公募期間とします。

土屋:こういう御用の人がいっぱいいるぞ、と名前を挙げてもらってね。

松元:その時にちょっと意見でも書いて、この人こうだから、と理由を書いてもらえると大変助かります。

土屋:こういう御用っぷりだからこの人は賞をあげたい、ということですよね。

松元:そうです。
その中から10人選抜して投票を始めていきます。
11月3日から11月17日が投票期間です。
そして表彰期間。
これ私たち行きますよ。
11月18日から11月30日。

土屋:金賞の方はもれなく授賞式を勝手にやろうと思ってますんでね。

松元:突撃表彰式っていうね。
もし、「是非私も行きたい!」「一言言いたい!」という方たちがいらしたら是非ご一緒に。

土屋:バスツアーとかもしてもいいかなと思ってますからね。

松元:御用大賞表彰式ツアー。

土屋:御用大賞の方に会いたい、とかね。

松元:この時の映像は、12月4日のレイバーフェスタで皆さんにお見せします。

土屋:いかに下らない御用の方がいるかってことを皆さん認識して、こういう世の中を変えていこうってことになればいいと思います。

松元:そうです。
とっても重要です。
責任を追及するという。

土屋:ふざけてるようで結構真面目な企画なんで、是非よろしくお願いいたします。

松元:そして、今日は視聴者の皆さんにプレゼントのお知らせがあります。

土屋:初めてプレゼントですね。
今までカンパをくれっていうことばっかり言ってましたけど。(笑)
初めてのプレゼント。

松元:「お金で泣かないための本」(太郎次郎社エディタス 1400円)。
これ以前、2007年にも出版されてる本なんです。
ただその時には、10代、ティーンの方たちを対象にした本だったんですけれども、それが大変好評で、その時お近くにいらした親御さんや先生などからも「大人向けの本も作ってください」というリクエストがあったので、改めて本にしました、ということです。

土屋:イラストも豊富でね。

松元:漫画もついてます。
そして、とってもわかりやすく説明されてるんですね。
これどなたかおわかりだと思うんですが、かの有名な宇都宮健児先生ですね。
弁護士の宇都宮さんです。
多重債務に関わってらっしゃる。
問題を多く解決して、グレーゾーン撤廃とかそういったことをされていた方ですけれども。

土屋:この本をもらうためにはどうすればいいですかねこりゃ?

松元:抽選で3名の方に差し上げるんですね。

土屋:FAXかメールで、「お金で泣かないための本」が欲しい、と一言、プラスレイバーネットTVへの感想やご意見なども書いて、ご応募ください。

(応募サイト= http://vpress.la.coocan.jp/tv-present.html 、 http://www.labornetjp.org/news/2011/0908present )

これは別に、直接持っていくということはないですね。
郵送される。

松元:またはお近くの方であれば、直接お渡しする、ということですけれども。
抽選です。
これとってもためになる本で、私も初めて見てびっくりしたんですけど、よく聞いてはいたんですけど、最初からもうクレジットカードを何十万人の人が持っているとか、何枚も持っている方もいる、とかね。
ローンのカラクリにはまっていくのがよく書いてあるんですね。
で、今困ってない方でも、やっぱり危険がある可能性があるので、そういう人たちが、みんながどういう風にしたら危機を防げるのか?と。
将来の危機を迂回するための知識が身につく本です。
それから、借金問題とか、貧困問題とか、今悩んでいらっしゃる方でも、一番最後のほうに相談先とか書いてあるので、それも参考になると思います。

木下:クレジットカードは、持ってないほうがいいの?

松元:持ってないほうがいいですよ〜。

木下:ああそうなの。
じゃあ俺良かった。

土屋:よかった。(笑)

松元:(笑)私も一枚しか持ってない。

土屋:もし外れても、書店で買い求めできますからね。

松元:そうです。
1400円ですが。
私も最後にちろっと出てます。
著者が千葉保(ちば たもつ)さん。
元学校の先生なので、とてもわかりやすく書いてある、ということです。
3名の方に差し上げます。

土屋:ご応募いただければ抽選で差し上げますのでよろしくお願いいたします。
〆の言葉いきましょうね。

松元:レイバーネットTVでは、これからも大手メディアが報道できないようなニュースをどんどんご紹介していきます。
今日の番組、次回へのご意見、なんでもいいのでお寄せください。
次回は、9月15日木曜日です。
派遣労働の問題を再度検証します。
今忘れられていますが便乗派遣、派遣切り、色々労働問題がありますので、是非もう一度振り返ってみよう。
今取り組まなければならない、早急の問題です。

土屋:次回は9月15日、20時から放送ですので、よろしくお願いいたします。
レイバーネットTVは皆さまの寄付で運営されております。
この番組いいな、今日面白かったな、また安田さん来て欲しいな、とか色々な評価があると思いますけど、その評価がありましたら、カンパをお願いいたします。

松元:ダメでもカンパお願いします。(笑)

土屋:2ヶ月以上、カンパご無沙汰になっていますので、是非お願いいたします。
寄付をいただいた方のお名前を、番組終了時のエンドロールが出ておりますので、是非。
ああこうやって名前が載るんだ、ずっと載るんだ、ということを楽しみにしてね。
小額でも多額でも、ありあまるお金でも全然かまいませんので、ご協力いただけると大変嬉しいです。(笑)
ありがとうございます。

松元:次回もスタジオ公開ですので、新宿三丁目のバンブースタジオにいらしてください。

土屋:(ツイッターで)ぐだぐだすぎる、という指摘もありますけども、ホントに。

松元:すみませ〜ん!

土屋:休みが長かったからね。

松元:(ツイッターで)「安田さんのコーナーもレギュラーにして欲しいです」
いいですね〜。

土屋:ありがとうございました。

松元:ハイ、ということで、今晩も長い間お付き合いありがとうございました。
次回またお会いしましょう。
さよなら〜。

土屋:おつかれさまでした〜。

ご意見・ご感想は labor-staff@labornetjp.org まで。


Created by staff01. Last modified on 2011-09-10 23:46:04 Copyright: Default

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