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LNJ Logo なかまユニオン : 「希望のバス」韓国ツアー報告
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News Item 0913nakama
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 8月25日から29日まで、「希望のバス」韓国ツアーに参加しました。東京の「月桃の花」歌舞団の1名と、なかまユニオン組合員4名が参加しました。「希望のバス」とは、韓国最大の造船会社韓進重工業の170名の整理解雇撤回を求めて、クレーン上に200日以上籠城するキム・ジンスクさん(写真上)を応援しようと韓国全土から市民が駆けつけるという運動です。7月30日には、1万5千人の市民が集まりました。

 8月26日、私たちは、プサンの韓進重工業85号クレーン前を訪れ、高空籠城を続けるキム・ジンスクさんを直接電話で激励することができました(写真上)。大感激!その後は、被解雇者家族対策委員会のお母さんたちと交流し、日本で寄せ書きをした檄とカンパを手渡しました。「2003年には、整理解雇に反対した組合員2名が、世間の無関心の中で自死しました。しかし、今は、もしかすると勝てるかも知れない、そういう希望を持つことができるようになりました。それが、希望のバスの成果です。世間の人が、イ・ミョンバク政権のひどい政策をなんとかする象徴として、韓進の整理解雇問題を考える気運が生まれたのです。」と、家族会代表は、明るく語ってくれました。

「希望のバス」運動の最大の意義は、これまで長らく交わることの無かった労働運動と市民運動が合流し一大社会運動になっていることです。韓進重工業での闘いが、イ・ミョンバクの政策に苦しめられている韓国中の人にとっても、希望の象徴=社会変革の展望になっているのです。激励のため毎週クレーン前に来ているという女性も「韓進の問題は、自分の問題なんです」ときっぱり言っていました。



27日には、現代自動車非正規職支会で抗議の焼身をしたファン・イナさんとも再会し、ウルサンから「希望のバス」に乗って、ソウルを目指しました。ソウル市庁近くのメイン会場周辺は、大量の警官が動員され厳戒体制が敷かれていました。しかし、それを圧倒する市民が行動に参加していて、会場は解放的です。メインステージでは夕方から夜遅くまで、歌や踊りが繰り広げられ、家族対策委員会の楽しいダンスの後で、私たちも登壇しました。私が「希望のバスに参加するため日本からやってきた。日韓労働者の連帯で非正規労働を撤廃しよう」と訴えると、大きな拍手。歌舞団が「朝露」の歌を披露すると、数千のロウソクが左右に揺れました。私たちが「希望のバス」へ日本から参加したことは、「ウルサン労働者通信」や「ハンギョレ新聞」などのメディアで報道され、大きな注目を集めました。私たちの訪韓がキム・ジンスクさんや解雇撤回を闘う人々の大きな励ましになったことは、間違いありません。

さらに今回、現在進行形で会社と苦闘している若い組合員が訪韓したことは、大変大きな意味がありました。青年労働者のありのままの交流が、青年ユニオンなど韓国の青年運動となかまユニオンとの結びつきを非常に強くしました。その結果、組合員は、明るく元気になって日本に帰って来ました。

韓国「希望のバス」運動に学び、日本でも希望の持てる運動を作っていきたいと決意し、帰国しました。(なかまユニオン・井手窪啓一)


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