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LNJ Logo 「反貧困フェスタ2010 in みやぎ」に500人
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「運動をしていても、マスメディアに取り上げられないからといってやめてしまうのではなく、続けていくことが重要。私たちの運動は、アリが象を動かそうとしているようなものかもしれない。しかし、みんなで声をあげれば象の進行方向を少しずつ変えることができる」。反貧困ネットワーク事務局長の湯浅誠さんは、3月20日仙台市で開催された「反貧困フェスタ2010 in みやぎ」で各地から集まった500人近い参加者に訴えた。

イベントは毎年春に開かれる反貧困フェスタの第3回目。前年までは東京都内で開催されていたが、今年から全国15箇所ほどに広がった地域のネットワークに担ってもらおうと企画し、はじめて実現した。

「立てなおそう 取り戻そう ひとりじゃない」というタイトルのもと、朝からの分科会では、「日本版貧困削減目標」について初めて発表があり、参加者の注目を引いた。これは2000年に186カ国政府が途上国における貧困を削減するため、15年目標を設定した国連ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals)を基盤にしている。

世界版では、数値目標が8つあり、HIV/AIDSその他感染症の蔓延予防や乳幼児死亡率の削減など、途上国で広く見られる貧困問題をターゲットにしている。

「日本には貧困があるのに、削減目標がない。市民の手でつくり政策提言していこう」と、昨年から、国際NGO54団体が参加する「動く→動かす」との協力で日本版作成に着手した。日本では、貧困である原因や状況が途上国とは違うため「自殺」や「社会的排除」など独自の項目をも含む10分野設けたという。フェスタでは、未完成の段階で発表する形となったが、6月頃には正式に発表し、来年度予算が成立する前に政府に提示しく予定。

その他、フェスタでは子どもの貧困や女性の貧困、多重債務などについての分科会もあり、模擬団体交渉の演劇やパネルディスカッションなどの後、貧困ジャーナリズム賞の授賞式が行われた。大賞に輝いたのは、「生きるの譜」を長期連載した沖縄タイムスの与那嶺一枝記者。

(松元千枝 写真:高澤あみ)


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