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LNJ Logo 韓国ロッテ屋台強制撤去策動の現況
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投稿者: 迫田英文
蚕室(チャムシル)屋台闘争の進行過程です。

 今年3月5日、ロッテは雇われやくざ500人以上を動員して撤去をしようと試みました。韓国の「警
備業法」によれば、深夜(夜12時から日の出まで)と冬季には強制撤去ができないようになっていま
す。しかしロッテは、法とは関係なく雇われやくざを投入して強制撤去をしようとしました。
 私たちソウルの露天商は約1000人が集まり、やつらの攻撃に備えた監視隊を立て、闘いを行う決意
を固め、蚕室駅の広い交差点で夜12時に無届デモを繰り広げました。やつらは私たちの覚悟と決意を
見て雇われやくざを投入できませんでした。
 ロッテ側は最初の試みでは失敗しましたが、私たちに入ってくる情報を総合してみると、3月中に
必ず撤去をしに来るようです。私たちはこれに備えてあらゆる準備をしており、昼夜に渡り監視隊を
立てています。

 一方、松坡(ソンパ)地域ではロッテ財閥に抗して闘うための共同闘争本部が立ち上げられました
。3月5日に地域の市民社会団体(民主労働党松坡区委員会、進歩新党、松坡ローソク、民主労総、松
坡市民連帯、松坡露天商連合会、ロッテショッピングモール賃貸商人対策委、ロッテマート入店反対
対策委)などが集まり共同闘争本部を結成しました。

 約400人のロッテショッピングモール賃貸商人たちは、過去20年余りの間、蚕室のロッテデパート
の地下で小さな店を借りて営業をしてきました。しかし、97年、韓国の経済危機と蚕室駅周辺での高
層マンション再開発でほとんど開店休業状態にありました。今では再建築がすべて終わり、収入が多
少なりとも入るだろうと思っていたところ、ロッテデパート側はショッピングモールの内部をリフォ
ームしなければならないとして商人たち全員に出て行けと言っています。このため、賃貸商人たちは
対策委を構成し、ロッテデパートに抗した闘いを展開しています。

 また、ロッテマートは地域の路地に大型スーパーを今朝突然開きました。これまで地域の小さな小
売店の経営者は大型スーパーが路地にまで進出すれば小さな小売店はすべてつぶれるとして大型スー
パー建設に反対してきました。ところがロッテマートは開店するために3月4日未明に雇われやくざ約
300人をロッテーマート周辺に配置し、商品をスーパー内に入れました。この事実を知って地域の店
の経営者たちが強く抗議しましたが、結局3月5日朝7時、突然オープンしました。この過程で抗議し
ていた6人の経営者と地域の市民団体代表2人が警察に連行され、いまだに釈放されていません。私た
ちは今この現場に行って抗議デモをしている途中です。

 大企業ロッテ、グローバル企業ロッテは、利潤追求のために地域の商圏だけでなく、中小の商人た
ちの生存権など知ったことではないという態度をとる、人間として許せない恥ずべき行動をとってい
ます。
 私たち松坡地域露天商連合会の露天商は、ロッテのこうした行動を糾弾して正すために闘います。
それゆえ、必ず生存権を闘い取ります。

 日本の仲間たちの力強いたたかいが私たちにとって大きな力になっています。ほんとうに励ましと
なり、感動的です。ありがとうございます。今韓国の進歩的インターネットサイトが私たちの闘いを
重点的に扱っており、私たちの闘いを知らせようとしています。日本の仲間たちの闘いと私たちの闘
いが力を合わせれば、もっと大きな力になるでしょう。一生懸命闘って絶対に勝利しましょう。

2010年3月10日
松坡地域露天商連合会事務局長 パク・スンジャ

資料

生存権を踏みにじるロッテグループを糾弾する。
第二ロッテワールド建築と蚕室屋台強制撤去に反対する

夜中にこそ泥のように雇われやくざを動員して屋台をつぶしに来た。

 ロッテ物産・ロッテ建設・ロッテショッピングは雇われやくざ約500人を動員して蚕室の屋台を撤
去するために準備している。警備業法によれば日没以後の撤去は禁止されているが、大企業のロッテ
にとって法は何の意味もないのだ。
 松坡地域の露天商は平均年齢が60台を超え、可楽(カラク)市場で20年以上商売をしてきたハルモ
ニ(おばあさん)たちが大部分だ。彼女たちを叩きのめしてロッテ周辺の屋台を強制的に撤去するた
めに雇われやくざを動員したロッテグループは、果たして人間として許せるか?

ロッテ周辺の屋台がどうして強制撤去の対象になるのか?

 蚕室の屋台は20年以上、蚕室の第二ロッテワールドの敷地で屋台を営んできた。
 第二ロッテワールドの土地は、初期はロッテデパートの職員が車を停めた駐車場だった。
 昔、蚕室の屋台の会員は屋台をする代わりに駐車場を管理することでロッテ物産と暗黙の了解を取
り、会員自ら警備員を採用して賃金を支給し、ロッテの職員の車を管理した。今、あらゆる不正と特
恵の疑惑のなかで建築の臨時許可が下り、現在は基礎工事が進行中だ。ロッテは112階から123階へと
建築変更許可を申請し、ソウル市は交通と環境問題を持ち出して、今年1月26日に再審の決定を下し
た。
 蚕室の屋台の場所は建物が建つところではなく、緑地となる敷地だ。将来、公園が造成される計画
だ。ところがロッテは、2016年まで今後6年間も残っており、建築物の敷地でもない屋台に対して何
の対策もないまま、強制撤去だけを狙っている。

2010年2月20日、「自主撤去しろ」

 ソウル東部裁判所は、屋台の会員たちに対し、今年2月20日までに自主撤去しろという合意調整案
を出し、自主撤去しない場合、裁判所の執行官の立会いの下で強制撤去ができるという判決を下した
。ロッテは、2月20日になると、待っていたかのように第二ロッテワールド工事現場にあった建設装
備をすべて撤収し、屋台周辺の地面を土と砂利で固め、周辺に消火器を配置するなど、強制撤去のた
めのあらゆる準備を完了した。

思い通りに撤去させてくれ

 2月20日、撤去命令にも満足できなかったのか、ロッテは裁判所の執行官なしに、思うままに撤去
できるようにしてくれと、裁判所に再度「代替執行」訴訟を起こした。いついかなるときでも思うが
ままに屋台を撤去できるようにさせてくれというのだ。3月3日に開かれた代替執行裁判で、裁判官さ
えも「対話で問題を解決してみては」とロッテ側に注文したが、ロッテは「いやだ」と一言で拒絶し
た。巨大グループのロッテの圧力に押された裁判官は終結処理を行い、裁判所の執行官は終結処理が
出てから一日も経たないうちに撤去を許諾する裁判所の決定文を屋台の会員たちの前に放り投げてい
った。

私たちは龍山(ヨンサン)撤去民の惨事を決して忘れていない。

 龍山撤去民がビルの屋上に小屋を建てて命をかけた闘いを行った理由は、まさに生活の場所を奪わ
れたためであり、最低限の生計の対策を立ててくれというものだった。
 ここ蚕室の屋台の露天商も最低限の対策を求めている。露天商は、ロッテ側が屋台の場所に工事が
絶対に必要だというなら、露天商が現在の営業場所を縮小し、順番に工事ができるようにするという
譲歩案を出した。
 しかしロッテは、何の対策も対案もなしに強制撤去にだけ必死になっている。裁判過程で裁判官は
対話によって問題を解決することを何度も注文したが、ロッテの答えはただの一言、「いやだ」とい
うものだった。
 露天商の生活の場を奪い取り、何の対策もなしに路上に放り出すことが、大企業であるロッテが本
当にできることなのか?
 このまま路上にたたき出されるわけにはいかない。
 20年間培ってきた生活=命の場所を守るためにあらゆる手段と方法を動員し、人間として許せない
ロッテグループに抗し闘う。
 私たちは龍山撤去民の闘いを記憶している。


Created by staff01 and Staff. Last modified on 2010-03-14 03:31:18 Copyright: Default

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