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■声明・公開質問状への賛同のお願い■

賛同してくださる個人・団体は、1、氏名・団体名、2、氏名
公表の可否を明記して、下記のアドレスまで送ってください。
y-nagaya@m3.kcn.ne.jp
そのときメールの件名を、「広島事件声明・公開質問状に対す
る賛同」としていただければ、整理しやすいのでありがたいで
す。

賛同の第一次集約は3月15日午前としますが、それ以降も引
き続き賛同を拡大して、不起訴が撤回され再捜査が開始される
まで、広島県警と広島地検に圧力をかけ続けましょう!

★転送大歓迎です!★
*******************************
米軍岩国基地所属海兵隊員集団レイプ事件に対する声明


 私たちは、昨秋広島市で発生した米軍岩国基地所属海兵隊員
集団レイプ事件に関して、去る2月14日米軍岩国基地において
軍法会議のための予備審問が開かれたとの新聞報道に接しまし
た。

 2月15日の報道によれば、被害者は予備審問の場で証人尋問
を受け、時折涙を流し声を震わせながら「4人に暴行された」
と訴えたとのこと。1人と性行為をすることには同意したが「
途中で他の3人が車に入ってきて4人に暴行された」、広島県警
の調べに当初一人と合意があったことを話さなかったのは「軽
率な行為をしたことが恥ずかしかった」からだったと話したと
のことです。

 このような報道に接した私たちは、集団レイプという米兵の
凶悪犯罪が日本の法廷において裁かれないままであることを断
じて許容することができません。私たちは、昨秋広島県地方検
察庁において決定された不起訴処分の取り消しを要求し、捜査
の再開、日本の法廷において加害米兵を裁くことを強く訴えま
す。

1、海兵隊員による集団レイプ事件発生以降の経過

私たちは昨秋この事件の最初の報道以後、広島県知事による
不当に被害者を貶める発言をはじめ、広島県警が米兵に対する
強制捜査を行わないこと、広島地検がこの事件を不起訴処分と
したことに対して、強く抗議を表明してきました。11月初めに
「軍事基地と女性」ネットワークが出した抗議声明には、北海
道から沖縄まで、またフィリピンや韓国など海外からも、400
を超える個人と団体が賛同を寄せています。

 ところが広島県知事は何らの謝罪表明も行わず、容疑者に対
する強制捜査はついに行われないまま、広島地検は11月19日、
不起訴を決定しました。新聞には県警と地検が「被害者の供述
が曖昧」であり「事柄の性質上、詳しいことは言えない」とし
ていること、また、米兵側は「合意の上」であったと強弁して
いることのみが報道されました。

 私たちは、不起訴処分の決定に重大な疑問と懸念を表明し、
広島地検および広島県警に対し、不起訴処分取り消しと市民に
対する説明責任を果たすよう要求しましたが、今日に至るまで
何の応答もありません。

 集団レイプは親告罪の適用されない凶悪犯罪であり、被害者
は被害を届け出ています。にもかかわらず、強制捜査も起訴も
行われることなく事件がうやむやになったことは異様な展開と
言う他ありません。県警・地検からわずかに流される情報は、
被害者本人が不起訴を望んでいるかのような憶測や錯覚を導き
かねないものであったと言わねばなりません。警察や検察の発
表の仕方は、あたかも被害者のプライバシー保護のために事実
を秘匿しているかのような印象をも与えました。マスメディア
を通してしか事件を知る手だてのない市民の中には、この犯罪
と不起訴処分に憤りを覚えながら、セカンドレイプにさらされ
ることを怖れた本人が被害届を出したことを悔やみ、無かった
こととして起訴や裁判や証言を回避したがっている可能性に思
いを馳せた人も少なくないでしょう。

2、私たちの憂慮

 しかし、2008年2月14日の予備審問に関する新聞報道を見れ
ば、米兵による集団レイプが行われたことはあまりにも明白で
あり、被害者の供述には何ら曖昧な点がありません。被害者は
この犯罪を無かったことにしたがっているどころか、米軍基地
内で涙を流し声を震わせて被害を訴えているのです。この被害
者自身の証言は、広島県警と広島地検によって行われた捜査の
非合理性と不起訴処分の不当性を白日の下にさらしたのです。

 不起訴の理由とされた「被害者の証言の曖昧さ」とは何なの
でしょうか。
 なるほど当初被害者は、広島県警に対して「一人と合意があ
ったこと」を彼女は隠そうとし、そのため供述が「曖昧」であ
る印象を与えた要素はあったのかもしれません。しかし、集団
レイプに遭遇し激しい心理的ダメージを受けている被害者が被
害状況を再現し説明するには計り知れない苦痛が伴うのであり
、事情聴取には安心と安全を保証する保護と支援の体制が不可
欠であったはずです。ところが実際には保護と支援どころか、
事件が報道されるやいなや広島県知事が被害者側に落ち度があ
るかのような発言をするといった状況のなかで、彼女が心理的
社会的にさらなるダメージを受け、「軽率な行動」を責められ
ることを過剰に怖れたのは十分理解できることです。

 県警が主張した被害者による供述の「曖昧」さとは、ただた
んに集団レイプが発生した経緯に関する部分的曖昧さにすぎま
せん。集団レイプ自体を証拠不十分とするのはあまりにも不当
であると言わねばなりません。被害者が米兵1人とつきあう気
持ちがあったということと、米兵4名がその気持ちを利用して
集団でレイプすることとの間の距離は絶大です。米兵4名の側
は事件発生から今日にいたるまで、「合意があった」と強弁し
続けています。このような言い分が容認されるとしたら、「女
性が4名とセックスをすることを希望した」と認定されるか、
あるいは、「1人の男性とのセックスを合意したということは
、その仲間の男性たちとのセックスにも合意したことだ」と認
識されるか、どちらかの理由しかあり得ません。かようなレイ
ピストの言い分を容認することは、全女性を愚弄することであ
り、深刻な人権侵害に他なりません。

 予備審問と前後して、沖縄では女子中学生やフィリピン人女
性が米兵の性暴力被害に遭ったという事件が明るみに出ました
。広島における米兵の集団レイプが不起訴となり彼らの言い分
を認める形で落着してしまった事は、相次いで発生した沖縄の
事件に負の影響を与えたのではないかとの疑念を禁じ得ません
。集団レイプという凶悪犯罪に対してさえ、処罰どころか、日
本の法廷に召喚されることもなければ、強制捜査を受けること
にさえならなかったという岩国海兵隊員の経験は、何にもまし
て在日米兵たちの女性観や行動に悪影響を与えたのではないで
しょうか。そして沖縄では中学生被害者の告訴取り下げの一方
、米兵の覚醒剤不法所持や飲酒運転、家宅侵入などの容疑での
逮捕が相次いでいます。「綱紀粛正」の約束が空文句にすぎな
いことを、米兵たちは日々の行動で示しているのです。このよ
うな米兵の犯罪がいつまで繰り返されるのでしょうか。

 米軍軍法会議の予備審問で広島における集団レイプ被害者の
証言が行われ、今まで国民に知らされていなかった新たな事実
が公になった今、日本の警察・検察による捜査が再開され、加
害米兵は日本の法廷で裁かれるべきです。集団レイプ被害者の
証言によって事実が明るみに出されたにもかかわらず日本の捜
査機関・司法機関が事件を放置し続けることは、被害者本人の
尊厳を傷つけ、社会正義を破壊し、全女性の人権を脅かすもの
です。

 私たちは不起訴処分の取り消し・日本の法廷における厳正な
裁判と加害米兵に対する処罰を強く要求し、日本政府・各省各
機関、報道機関、平和と人権が尊重される社会を希求するすべ
ての団体と個人が被害者の正義を擁護し、不起訴処分の取り消
しと捜査の再開のために行動するよう訴えます。

  
2008年3月8日 国際女性デーに寄せて

                           「
軍事基地と女性」ネットワーク
                           運
営委員
鶴田律子、中澤紀美子、永谷ゆき子、西村千津、方清子、藤目
ゆき、森一女、柳本由加子


■□
広島県警・地検への公開質問状

 私たちは去る2月14日に岩国米軍基地内で行われた米軍軍法
会議の予備審問において被害者が行った証言をふまえ、広島県
警察本部・広島県地方検察庁が昨秋の捜査と事件処理に関する
説明責任を果たすことを要求します。

 予備審問における被害者の証言内容は、広島県と広島地検が
被害者の供述を「曖昧」だと判断して容疑者への強制捜査を行
わず、「証拠不十分」と判断して不起訴処分とした理由に大き
な疑問を投げかけるものです。
 広島県警と広島地検は、任意捜査と不起訴処分で事件を処理
した判断の根拠を公にするべきです。

 以下の4項目を広島県警・広島地検への公開質問とします。
広島県警・広島地検が速やかに回答して説明責任を果たし、不
起訴処分を撤回し、捜査を再開するように求めます。


公開質問

1.集団レイプという凶悪犯罪でありながら、容疑者米兵を逮
捕して捜査を徹底させなかった理由を説明してください。

2.米軍軍法会議の予備審問で被害者本人が行った証言には何
ら「曖昧」な点は認められません。昨秋、この被害者の供述を
「曖昧」だと判断し、証拠が不十分であると判断した理由を説
明してください。

3.不起訴処分の報道と共に、新聞は「事案の性質上、詳しい
ことは言えない」との検察官のコメントを掲載しています。「
事案の性質」とは何を意味したのか説明してください。

4.性暴力被害者が受けた精神的社会的ダメージに配慮し、被
害者を保護・支援するためにいかなる措置を講じたのか説明し
てください。

 以上4点につき、2008年3月31日までにご回答くださ
い。

2008年3月8日

「軍事基地と女性」ネットワーク
連名者 署名

Created by staff01. Last modified on 2008-03-12 10:58:02 Copyright: Default

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