労働実態描いた「ガイアの夜明け」に拍手を

　坂井貴司です。

　毎週火曜日夜１０時、東京テレビ系で経済問題を取り上げる
　
　日経スペシャル　ガイアの夜明け
　http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/　
　
が放送されます。

　３月４日、この番組が目を見張るような良い特集を組みました。
　
　日経スペシャル「ガイアの夜明け」　3月4日放送　第304回

　漂流！ニッポンの給料～働くものに明日はあるか　
　http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview080304.html
　
　郵政民営化で早期退職に追い込まれ、家庭は崩壊し、日雇いで食いつなぐ元郵
便局職員の姿を追うことから始まります。年収１０００万円が２００万円になっ
てしまったそうです。そこへ、２０００万円の住宅ローンがのしかかります。
　
　低賃金、不安定雇用に苦しむ契約・派遣労働者たちが集会を開き、日本経団連
本部前でデモをします。賃上げに難色を示している御手洗会長がいるビルへ向か
って声を上げます。　

　「賃金上げろ！」・「私たちの声を聞いて！」・「不安定雇用をやめろ！」
　　
　次に、安い給料で過酷な労働を強いられる契約社員の姿をとらえます。業績が
好調なＫＤＤＩエボルバで契約社員として働く女性たちは、賃金が安いため苦し
い生活を強いられています。それなのに、会社は理由もなく賃金カットとボーナ
ス、各種手当ての廃止を通告しました。もう我慢できない！と彼女たちは労働組
合を結成し、会社に賃金カット、手当廃止の撤回を要求します。これを機に契約
を打ち切られるのではないか、と不安を感じながらも彼女たちは団交に行き、集
会を開き、ビラをまきます。
　
　　一方、労使双方とも、賃上げどころか会社存続さえ危ういと認識している小
企業が登場します。航空機用コンテナがぴったり収まる特殊トラックボディーを
開発製造している本所自動車工業です。モノ作り大国日本を象徴する高度な技術
を持った誇り高い小企業ですが、トラック販売台数の激減、原材料の高騰で経営
危機に陥っています。賃金をカットし、大量退職するベテラン労働者の退職金を
半分にしなければ会社はおしまいだ、と経営者側は言います。労働者側は激しい
議論の末、賃金および退職金半額カットを受け入れます。退職を控えた一人がつ
ぶやきます。
　
　「退職金で家を建て直して、ゆっくり余生を送りたいと思っていたんだけどね
・・・」
　
　数十年間、油と金属粉まみれで一生懸命働いてきた労働者のささやかな夢がつ
ぶされました。
　
　よくぞ民放がここまで、と思う内容でした。
　
　この番組の
　
　「ご意見ご要望」
　https://www2.tv-tokyo.co.jp/gaia/goiken.php
　
に「良い番組だった」・「労働問題を取り上げてほしい」・「もっとワーキング
プアの特集を組んで欲しい」などの書き込みを御願いします。

　なんと言ってもテレビは大きな影響力があります。経営者はテレビに敏感です。