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タクシー会社の女性ドライバーの過剰勤務による心臓疾患死が労働災害として認定される! | |
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タクシー会社の女性ドライバーの過剰勤務による心臓疾患死が労働災害として認定される!京濱交通株式会社・ 佐藤栄子さん過労死事件 遺族が労働組合に加盟して、労災申請に踏み切り、 1年の審査を経て、ようやく労災保険給付 (ニュースリリース) 2003.2.12 日本労働評議会神奈川県本部 委員長 須田 和子 神奈川県川崎市中原区新丸子東2−925−201 TEL/FAX044-422-8495 (問合せ先・日本労働評議会 東京都江東区亀戸5-5-11仲川ビル304 TEL/FAX03-3682-0739 2001年12月21日に急性心筋梗塞で亡くなった女性タクシードライバーの遺族が川崎南労基署長に対して労災保険給付(遺族補償金、葬祭料)を求めていたが、2月3日、同署長は女性ドライバーの死亡を過剰勤務に基づく業務上の死亡であると認め、労災保険給付の支給決定を行った。 女性ドライバーの遺族は、当初、会社から「労災は使えない」と言い渡されたが、故人と同じ職場のドライバーから労災申請をすることを薦められ、日本労働評議会神奈川県本部(中小企業労働者が職場の枠を越えて組織している合同労組)に加入し、その援助を受けて申請に踏み切った。2002年の2月6日に申請はなされたが、審査に時間がかかり、約1年間の期間を経て、決定がなされた。なお、申請人の提出した追加資料作成などには、NPO東京労働安全衛生センター(03−3683−9765)の協力を得た。 この決定を受けて、労評神奈川県本部須田委員長は、「過労死を生み出した会社が、労災隠しや責任逃れに終始するようでは、また、不幸が繰り返されます。タクシー業界では過労死が多く生み出されているが、労災申請されない場合が多く、申請してもなかなか認められてこなかった。タクシー業界から過労死をなくしていくために、この労災申請に取り組みました。労働者の命を守り、失われた労働者の命の責任を問うことは労働組合として最も根元的で重要な任務だと思います。今後は、過労死を生み出した会社の責任を問い、二度と過労死を生み出さない職場を作っていきたいと考えています。」と述べている。 <これまでの経過説明> 1 佐藤栄子さんが過労死にいたる経緯佐藤栄子さんは1999年から京濱交通株式会社小倉営業所で日勤のタクシードライバーとして勤務していた労働者でした。入社以来、残業と休日出勤を続け、相当無理な加重勤務をしていました。たとえば、2001年11月17日から12月16日(30日間)の推定労働日数が29日、推定総労働時間が351時間、推定時間外労働時間が190時間にもなります。 2001年12月16日(日)に休日出勤し、午後3時半に勤務中に気分が悪くなり、タクシーを停車させ、救急車を呼び、4時半川崎幸病院に入院されました。そのまま意識を失われ、集中治療室で治療がなされましたが、12月21日午後3時33分急性心筋梗塞で逝去されました。享年52歳でした。経緯から見て、明らかな過労死です。 2 佐藤さん逝去後の会社の対応佐藤さんの葬儀に同じ小倉営業所の仲間が多数参加しました。しかし、社長以下の会社幹部は誰も参加しませんでした。それどころか、会社は佐藤さんの死亡が過労死として問題になることをおそれて、事件のもみ消しをはかりました。 まず、小塚部長が遺族を訪問して「いろいろともめているので、労災は使えない」と言い渡しました。労働者に対しては、「佐藤さんが健康診断(11月)を受けなかったのが悪い」などと説明して、ごまかしをはかりました。 2002年1月15日、職場の同僚である杉森三郎氏が会社の労災隠しに危機感を抱き、労評神奈川県本部(中小企業労働者が職場の枠を越えて組織している合同労組)に過労死の労災申請、損害賠償請求による企業責任の追及を依頼し、労評中執、神奈川県本部は取り組みを決定しました。以後、遺族、杉森氏と労評の協力の下で、佐藤さん過労死問題への取り組みが始まりました。 3 佐藤さん過労死問題の本質佐藤さん逝去後の会社の対応は、労災隠しと責任逃れに終始するものでしかなく、一人の労働者の尊い生命が失われたことについて、何の反省もありません。そもそも、長時間労働を放置し、また、長時間労働しなければ生活ができないような賃金を労働者に押しつけてきた会社が、佐藤さんを過労死に追いやったのです。タクシー運転手は、お客の命を預かる仕事をしており、過労によって運転中に倒れれば、大事故につながるおそれがあり、お客の命にも関わります。このような状況を作り放置した会社は、タクシー経営者として失格です。 労評は、労基署への労災申請と裁判闘争の準備を行うことにしました。 4 労災申請の過程2月6日、労評役員、杉森氏同席の上で、佐藤さんの遺族が川崎南労基署へ労災申請を行いました。会社は、それまでは、遺族に申請をしないように説得したり、申請書に会社の印を押さないなどと言って妨害してきましたが、結局、「申請書には会社の印を押す。資料も労基署に提出する」と言わざるを得なくなりました。 その後、労評は、遺族からの聞き取り、佐藤さんの主治医との面会、労基署からの調査状況の説明要求、佐藤さんの健康診断書・過去のカルテ・主治医の意見書の収集、給与明細からの労働時間の算出などの調査・分析を行っています。 10月1日には、労災申請の進捗状況の調査のため川崎南労基署を訪問しました。労基署補償第2係長遠藤巧氏は、「遺族側が計算した『発症直前1か月の時間外労働時間190時間、発症直前6か月の時間外労働時間945時間(1か月平均157.5時間)』という数字はかけ離れた数字ではない」、「今、時間外労働の時間を洗っている。直前1か月については、監督業務の方から資料が来て、私の方でまとめて、確定した。直前6か月の方も、10月中には確定する。その後、総合的な判断を行って、業務上か業務外かの認定をする。時間が確定した段階である程度は見えてくる。基礎疾患との関係が問題点になるだろう」と回答しています。 問題点としては、佐藤さんが高血圧などの疾患を持っていたため、長時間労働が死亡の原因であると認定できるかです。しかし、昨年12月に厚生労働省が発表した過労死認定基準によると、発症前1か月間に時間外労働が100時間を越える場合には、長時間労働と死亡の「関連性が強い」と評価する(因果関係を原則として認める)とされています。佐藤さんの発症直前の時間外労働が190時間(推定)にも及びますので、新認定基準を適用すれば、因果関係は認定されることになります。そして、川崎南労基署長は新認定基準に従って、長時間労働と死亡の因果関係を認めたのです。 労働者の命を守り、失われた労働者の命の責任を問うことは労働組合として最も根元的で重要な任務です。労評は、今回の労災認定を武器に、会社の責任を徹底的に追及していく決意です。 以上 Created byStaff. Created on 2003-02-19 09:49:59 / Last modified on 2005-09-05 02:59:08 Copyright: Default | |