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2023/01/14 企画展「母袋(もたい)俊也 魂−身体 そして光」開催中(10/22〜2023/1/22 埼玉・丸木美術館)1/14:鼎談:いま「原爆の図」が語りかけてくるもの

案内→https://marukigallery.jp/5784/
チラシ→https://marukigallery.jp/wp-content/uploads/2022/09/motai_flyer.pdf

 母袋俊也は、絵画とは何かという問いを、画面にこめられた精神性と、「フォーマート」
(縦横比)の形式の問題から理論的に探究し続けている美術家です。
 東京造形大学を卒業後にドイツに留学した母袋は、日本の建築空間における障壁画や屏
風が偶数の画面で連結していること、それに対して西洋の祭壇画は奇数の画面が連結し中
心性を重視していることに気づきました。
 そうした形式をみずからの絵画制作の実践で検証する過程で、16世紀はじめにグリュー
ネヴァルトが描いたイーゼンハイム祭壇画の《磔刑図(たっけいず)》を参照しつつ、《
ta・KK・ei》(1998)を制作します。
 長い歳月をかけて、障壁画に着想を得た偶数の画面が連結する横長形式の〈TA〉系、西
洋のイコンや仏教美術などの精神性を正方形の画面に構成した〈Qf〉系といった作品を展
開し自身の絵画理論を深め続けてきた母袋は、近年、丸木美術館に通いながら、「原爆の
図」の存在に深い関心を寄せるようになりました。
 母袋の構築する「フォーマート」の理論のなかで、「原爆の図」はどのように位置づけ
られるのでしょうか。
 また、新型コロナウイルス感染症の流行が世界的に広がるなかで、母袋はグリューネヴ
ァルトの《磔刑図》の抱えていた精神性にも注目します。
 この絵画は、当時流行病の治療を行う修道院に飾られ、病人たちの抱える痛みをキリス
トの痛みと重ねて昇華する役割を担っていました。
 現代における芸術の使命について考える母袋は、再び《ta・KK・ei》の連作を描きはじ
め、そして現在は、原爆の図第3部《水》を基にした新作《TA・GEMBAKZU》に取り組んで
います。
 “眼下を流れる都幾川を見下ろすように河岸段丘の上に建つ美術館は、ほんの少し大地
より浮いた場に属し、はるか上方の聖なる場とは異なり、そこはとりわけ身体と魂の運動
の磁場” である。――母袋はそのように丸木美術館という「場」を位置づけています。
 本展は、2020年に再始動した《ta・KK・ei》連作と《TA・GEMBAKZU》などを中心とし、
プラン・ドローイング、《Himmel Bild》、《ヤコブの梯子・枠窓》を展示空間に設置す
ることで、コロナ・パンデミック、核の脅威や戦争に揺らぐ世界の現実を生きる私たちと、
芸術とのかかわりを探るものとなるでしょう。

企画展「母袋俊也 魂−身体 そして光 《ta・KK・ei》《TA・GEMBAKZU》」
開催日:2022年10月22日(土)〜2023年1月22日(日)
開館時間:9時〜17時
休館日:月曜日(月曜祝日の場合は翌平日)
場 所:原爆の図 丸木美術館
    〒355-0076 埼玉県東松山市下唐子1401
    東武東上線「森林公園駅」南ロよりタクシー10分、徒歩50分
    東武東上線「東松山駅」より市内循環バス唐子コース(日祝運休)約15分「丸木
     美術館東」下車徒歩15分
    関越自動車道東松山インターより小川方面10分
    東武東上線「東つきのわ駅」南口より徒歩27分
    アクセス→https://marukigallery.jp/visit/#access
観覧料:一般900円、中高生又は18歳未満600円、小学生400円(比企・東松山在住者
    は各通常料100円割引。障がい者は半額)60歳以上800円
主 催:原爆の図 丸木美術館
助 成:公益財団法人 ポーラ美術振興財団
    公益財団法人 花王芸術・科学財団
    公益財団法人 小笠原敏晶記念財団
協 力:株式会社FOVEA
問合せ:原爆の図 丸木美術館
    〒355-0076 埼玉県東松山市下唐子1401
    TEL 0493-22-3266
    FAX 0493-24-8371

母袋俊也(もたい・としや)
 1954年長野県に生まれる。
 1978年に東京造形大学美術学科絵画専攻卒業、1983年にはドイツ・フランクフルト美術
大学留学(R・ヨヒムス教授に学ぶ)。
 1986年に複数パネル絵画様式の着想を得、翌87年《神話の墓B No.2》(4枚組)の制作
を展開し、帰国。
 以後、個展や企画グループ展などで作品を多数発表。
 近年では2017年「母袋俊也 Koiga 1993/2017 そして〈Qf〉」(奈義町現代美術館)、
2019年に「母袋俊也 浮かぶ像―絵画の位置」(東京造形大学附属美術館)を開催。
 主な著書としては2017年『絵画のための見晴らし小屋 母袋俊也作品集vol.1』(BLUE
ART)、2018年『母袋俊也 絵画 母袋俊也作品集vol.2』(BLUE ART)、2019年『絵画へ
 美術論集1990-2018』(論創社)。2020 年『母袋俊也 浮かぶ像 ― 絵画の位置 1987
−2019』(現代企画室)。
 現在は東京造形大学名誉教授。
 母袋俊也WEBサイト http://www.toshiya-motai.com/

■関連イベント
●10月22日(土)14:00〜16:00 オープニングトーク
 母袋俊也、岡村幸宣(当館専務理事・学芸員)、後藤秀聖(当館学芸員)

●11月20日(日)14:00〜16:00 対談:「原爆の図」と母袋俊也の試みをめぐって
 母袋俊也、沢山遼(美術批評家)

●2023年1月14日(土)14:00〜16:00
 鼎談:いま、「原爆の図」が語りかけてくるものとは?
 母袋俊也、水沢勉(神奈川県立近代美術館館長)、小沢節子(歴史家)

■そのほか
 本展開催にあわせ、当館2階アートスペースでは、母袋俊也が関心を寄せた「原爆の図」
に焦点をあて丸木位里・丸木俊の作品を選んで展示します。

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